BUYMAのポテンシャルとそれを引き出すための大前提(第638回)

※2018/3/16の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日はエニグモの決算発表でしたね。

■決算短信
http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2018/03/ir_20180315.pdf

■決算説明会資料
http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2018/03/ir_20180315_3.pdf

有報(有価証券報告書)のアップは
来月末の株主総会あたりですが、
現時点で気になった点について簡単に。

まず取扱高については、
結局、前年比11.5%増でした。

第3四半期決算時点からは、
第4四半期で多少巻き返した
ということです。

(ファッションアイテムを扱う特性上当然ですね。)

第3四半期のときに書いたように、
さすがに前年対比「率」で見ると、
成長は落ち着いてきています。

ただ取扱高の絶対値で見れば、
約40億増えてますから、現時点で
出品者・販売者という立場の我々が
悲観するような話ではありません。

(そもそも10%成長しているのも、
それまでの異常な伸びと比較しなければ
けっこう立派だと思います。)

ただ、これも繰り返しですが、
経営陣には、いい加減溜め込んだ
現金40億円をしっかり使ってもらいたいです…。

決算資料の内容として、
気にしている人が多少いそうなデータとしては、

・ユーザー平均年齢:33歳

・男女比3:1

・スマホからの取引が約8割

というのがありますね。

(毎回掲載されているデータではありますが)

平均年齢は意外と高い感じもしますね。

男女比はやはり少しずつ男性が増えてきています。

ただ、会員登録している人全体なのか、
あるいはアクティブユーザーだけの
データなのか、というのが謎ではありますが。

あと初披露の情報としては、p.45の
「即時割引き下取りサービス」でしょうか。

過去にBUYMAで購入した商品を査定して、
新しく購入する商品から値引きするという
サービスのようです。

ZOZOにも同じようなサービスがありますね。

http://sell.zozo.jp/tradein/

BUYMAで言えば、
セリーヌ好きなお客さんが、
BUYMAで一度セリーヌを買って、
また新作欲しいなーと思ったら、
以前買ったセリーヌを下取りに出せば
割引してもらえるということです。

BUYMAで一度購入した経験が
そのまま次回購入の割引になるので、
お客さんの流出を防ぐことが出来る
という目的なわけですね。

ただ、下取りでどのくらい
値引きされるのか分からないので、
それ次第な感じはしますが…。

まあいろいろ書きましたが、
個人でそれなりに利益を出す
という前提で考えれば、現状でも
市場の大きさとしては十分です。

さらに言えば、BUYMAは、
その仕組みの特性上、あとから参入しても、
状況を比較的引っ繰り返しやすいです。

たとえば、以前も
メルマガで紹介したコンサル生Yさんは、
BUYMAを始めたのが昨年9月なので
ショッパーとしては後発と言っていいと思います。

しかし、今年の1月には月利60万、
さらに、売れにくいと言われている2月も、
結局月利70万円を超えて最高月利を更新しました。

ちなみに今月は、現時点で月利約48万です。

Yさんは、BUYMAを始める前に、
ご自身で別のビジネスの経験があったとか、
元からファッションにめっちゃ詳しかったとか、
そういうことはありませんでした。

つまりこれは、後発だろうがなんだろうが、
商売をする場所としては、ちゃんと力を付ければ、
このくらいの期間で、これくらいの成果は
ちゃんと出せるだけのポテンシャルがあるということです。

※あくまで「ちゃんと力を付ければ」ですが。

なかなかBUYMAの潜在的な可能性を
引き出し切れなくて悩んでいる方も多いと
思いますが、少なくとも、今いる場所が
そんなに大きく間違っているわけではない
というのはとても重要なことです。

そこから疑ってしまうと、それこそ、
地力を上げるために使うべきリソースを
余計な部分に割いてしまうことになります。

それが、成果を出すというところから
さらに自分を遠ざけてしまうというのは
改めて言うまでもないでしょう。

ではではー。

P.S.

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利益以上の価値を得るための視点を身に付ける(第637回)

※2018/3/14の記事です。

こんにちは、エスノです。

一昨日は名古屋、昨日は福岡で、
BUYMAアカデミアのワークショップを
行ってきました。

最近更新を頑張っている
ツイッターでは書いたのですが、
BUYMAアカデミアも今月で、
丸2周年を迎えています。

https://twitter.com/esno_biz/status/971697751997038592

個別コンサルとまったく同じ、
とまではいかなくても、もう少し多くの方に、
私がコンサルでお伝えしていることを、
その人の具体的な状況を見ながら
提供できる場を作りたい。

そんなところから、
ワークショップコンサルを主体として、
立ち上げたのがBUYMAアカデミア
というサービスです。

ワークショップコンサルというのは、
参加者の皆さんに一つの場所に集まってもらい、
そこでそれぞれご自身の作業をしてもらいつつ、
私が個別にコンサルをしに回っていくというものです。

ただ次第に、ワークショップで、
それぞれの目の前の問題を解決する
だけではなく、BUYMAを実践するにあたって
必要なすべてを揃える方向に変化していきました。

細かいテクニックを解説した動画を公開したり、
最近ではBUYMA BASIC STRATEGYセミナーという
BUYMAで効率よく利益を生み出すための、
基礎をつくるためのセミナーを開催しています。

ワークショップは、東京はもちろんのこと、
ほぼ毎月、名古屋、大阪、福岡でも開催
しているので、結構大変といえば大変です。

ただ、

「BUYMAを実践するすべてが揃っていて、
そこにいれば大事なことにだけ集中できる」

という環境が必要かと問われれば、
間違いなくYESです。

それであれば、とりあえずいろいろ後回しにして、
そういう場をまずは私が用意し続けようと考え、
気付いたら2年経過していました。

これからも必要なコンテンツや企画を
いろいろ付け加えつつ、参加者の方に
役に立つと言ってもらえ続けるように
細く長く続けていこうと思います。

なお、久しぶりに参加者を近々新規募集しますので、
興味がある方はぜひチェックしてくださいませ。

さて、今回は福岡のワークショップで、
Mさんをコンサルしていたときの話をば。

お客さんからある商品の
在庫確認の問い合わせを
いただいたMさん。

ワークショップ直前の問い合わせだったので、
その場で一緒に在庫がないか探したのですが、
残念ながらお客さんが希望するサイズの在庫は
もうどこにもありませんでした。

ただ、利益には結びつかなかったものの、
その過程で得られたものがひとつありました。

それは、今後出品する商品の
参考に出来るライバルが
複数見つかったということです。

仮に今回お客さんが希望していたサイズが、
靴でIT36だったとしましょう。

元々買い付け先として想定していたショップは、
セール価格ということもあり、もうIT37しか
在庫が残っていませんでした。

なので、他にIT36の在庫があって、
かつ、価格がそれなりに安いショップを
新しく探す必要があったわけです。

先程も書いたように、結果的に、
その条件に合致するショップは
見つかりませんでした。

しかし、買い付け先のヒントを求めて、
改めて同じ商品を、同じくらいの
かなり安い価格で出品している
他のライバルをチェックする中で、
ひとつ気付いたことがあったわけです。

それは、そのライバルがほぼ全員、
IT37のみを在庫ありにしていたということ。

これはつまり、このライバルたちが全員、
Mさんが把握していたショップを、同じく
買い付け先として想定している可能性が
かなり高いということです。

さらに言えば、このライバルたちは、
この買い付け先を普段から利用して
出品している可能性も大いにある
と言えるわけです。

買い付け先にひとつでも共通点があると、
そのショッパーの他の商品の買い付け先も
比較的見つけやすい傾向があります。

多くのショッパーは、出品時に
ある程度買い付け先の傾向が
偏るのが普通だからです。

・比較的見つけやすいオンラインの商品を中心に出品する人

・特別な割引を持つショップの商品を中心に出品する人

・海外買い付けパートナーに買ってもらう想定で選んだ商品を中心に出品する人

・海外のアウトレットの商品ばかりを出品する人

などなど。

多少いくつかのパターンを組み合わせてはいても、
それらを均等な割合で利用しているショッパーは
けして多くありません。

なので、買い付け先がひとつ共通すると、
その「よく利用する買い付けパターン」も
似ている可能性が出てくるわけです。

つまり、今回のケースでは、
今後このライバルたちの販売履歴を
リサーチすれば、その買い付け先が
比較的見つけやすいのではないかということです。

少なくとも、何の手がかりもない状態で
改めて0からリサーチを始めるよりは、

「販売履歴がある商品の、
価格で勝負できる買い付け先」

を見つけられる可能性は高いです。

もちろん可能性の話ではあるので、
そこで決めつけてしまってはいけません。

ちゃんと検証していく必要はあります。

話をまとめると、今回、
残念ながら目的に商品は見つけられず、
「利益」という一番分かりやすいリターン
は得られませんでした。

しかし、その過程で、
今後に繋がる材料を手に入れられた
ということには、大きな価値があります。

もしかしたら今後そうやって出品した商品が
今回取り逃した以上の利益をもたらす可能性は
けして小さくありません。

重要なのは、そういう視点を持ちながら
リサーチしていないと、この価値に
まったく気付くことがなく通り過ぎてしまう
ということです。

「転んでもただでは起きない」の精神で
常に「何か今後に繋がるものはないか」
というアンテナを張り巡らせながら
活動していきたいですね。

ではではー。

P.S.

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3年以上前に書かれた大事な思考法(第636回)

※2018/3/3の記事です。

こんにちは、エスノです。

羽生結弦について言及した
2月19日の前回のメルマガから、
あっという間に3月を迎えてしまいました。

メルマガは送ってなかったですが、
ようやく重い腰を上げて、ブログに
メルマガのバックナンバーを更新したりしてます。

2016年の春くらいのメルマガから
まったく反映させてなかったんですが、
今見ても結構いいこと書いてますね(自画自賛)。

twitterでブログの更新お知らせしてるので、
そちらもあわせてどうぞ。

■ブログ(バックナンバー):http://steermylife.com/

■ツイッター:https://twitter.com/esno_biz

ところで、先日から、BUYMAの会員登録500万人
&アプリダウンロード300万突破記念ということで、
以下のようなキャンペーンをやってますね。

https://www.buyma.com/contents/m-campaign/

会員400万とアプリ200万突破が
昨年の2月半ばだったので、
そこから1年ちょっとで会員とアプリともに
100万ずつ増えたことになります。

もちろん会員数というのは
アクティブな購入者だけではなく、
ただ会員登録しただけのユーザーや
パーソナルショッパーも含んでいます。

ただそれを考慮しても、お客さんの数は
引き続き伸び続けているのは間違いありません。

気付けば夏のセールの背中も
もうそろそろ見えてくる時期ですから、
今のうちにしっかりリサーチして、
増えたお客さんにガッツリと
買ってもらえるようにしたいところですね。

さて、最近読んで良かった本でも紹介します。

『エッセンシャル思考』という本です。

http://amzn.to/2HTlREz

2014年の発刊で、当時本屋でも
よく平積みになっていたので、
知っている方も多いかもしれません。

私もなんとなく内容は知っていたので、
あえてしっかり読まずにここまで来ましたが、
先日何の気なしに手に取ってみたら、
日頃自分が大事だと考えていることが
とてもよくまとまっていて良かったです。

エッセンシャル(essential)とは、
「欠くことのできない,必須の,非常に重要な」
あるいは「本質の,本質的な」という意味です。

原題は『essentialism』なので、
「不可欠なもの、本質的なものに
徹底してこだわる」という感じでしょうか。

(ismは「~主義」ですね。)

本書の表現をあえて使わず、
私がこの本の内容を一言で言うなら、

「優先順位の高いものを見極めて、
優先順位の高いものにだけ、
自分のリソースを注ぎ込もう」

です。

要するに、私がいつも
メルマガで書いてることです。

さらにもっと言えば、

「優先順位の高いものにだけ
自分のリソースをしっかり集中することで、
そこから得られる成果はもっと大きくなる」

とも表せるでしょう。

それが本書を端的に紹介した

「より少なく、しかしより良く」

の意味するところです。

以前からお伝えしているように、
効率よく成果を出していくには、
コスパの高いことに自分のリソースを
しっかり注入していくことがすごく重要です。

極端な例で言えば、BUYMAで
まったく売れていない商品なのに、
商品タイトルやコメント、あるいは、
画像加工にいくら注力しても、
成果にはほぼつながりません。

そうではなく、すでにBUYMAで
しっかり売れている商品を選び、
その新しい買い付け先を探して、
ライバルより優位に立てる条件で
出品することに時間と手間をかけるのが
大事だということです。

ただ、エッセンシャル思考的に言えば、
後者を行う際に、それ以外のことを
ばっさり切り捨てるのもポイントです。

「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」
の状態で買い付け先を探すと、
エネルギーが分散されて、なにか
変な見落としをしたり、必要な作業を
省いてしまったりします。

そうではなく、コスパの悪いことを切り捨てて、
大事なことにエネルギーをしっかり注ぐ
という発想が大事です。

この「コスパの悪いこと」には、BUYMAで言えば、

「やったらけっこう利益になりそうなこと」

も含まれてくるのが厄介です。

コスパの良し悪しは、
あくまで相対的なものなので、
そういう場面も出てきます。

たとえば、月に5件売れていて、
1件あたりの利益が1万円の商品Aと、
月に10件売れていて、1件あたりの
利益が3,000円の商品Bがあったとします。

このとき多くの人は、両方とも、
ほどほどに手を掛けて上手いこと
両方から利益を得ようとするわけです。

しかし、エッセンシャル思考的には、
それではダメだということです。

エッセンシャル思考的には、
どちらかの商品を切り捨てて、
残った商品の販売に注力することで、
「より少なく、しかしより良く」が
達成されることに近づきます。

ちなみに、どちらがより重要なことかは、
上記以外の条件次第で決まりますね。

ライバルの多さや買い付け先の
バリエーション、在庫の数など、
考慮すべき変数は他にもあるので、
利益を最大化させようとしたときに
未来が明るいと思われる方を選びます。

もちろんこれも極端な例ですから、
実際にこの状況で片方を捨てる
という判断をするかどうかは
ケースバイケースです。

他に、もっと切り捨てるべき、
重要度の高くないことがあるかもしれません。

いずれにしても肝心なのは、
重要ではないものを切り捨てることで、
重要な部分に注がれるエネルギーが高まる
という発想です。

それを端的に表したのが、
本書にある以下の図です。

実際にはこの左の図のように、
バランス良くエネルギーが分散している
というよりは、もっと短い矢印が、
より細かく密集する中に、たまに
長い矢印がぴょこぴょこ生えている
という感じの人が多いと思います。

じゃあ、実際にどうやって、
大事なことに集中するのか?
ということが、いろんな事例を
出しながら紹介されているのが本書です。

kindleで目次くらいは見てみると、
参考になるかと思いますのでぜひどうぞ。

http://amzn.to/2HTlREz

ではではー。

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