ちょっと面白いコンサル生の施策の話(第626回)

※2017/12/28の記事です。

こんにちは、エスノです。

今年も残りあと3日とちょっとになって、
もういくつ寝るとお正月という感じですね。

さて今日は、今月過去最高益を達成した、
コンサル生の実績をいくつかご紹介ししつつ、
そこからぜひ学んでいただきたいことについて、
書いてみたいと思います。

4人のお子さんがいるNさんは、
一昨日月利40万円を達成しました。

これまで月利20万円台が最高で、
なかなかそこを超えることが出来ず、
ヤキモキしていたわけですが、
12月の波に乗って、ずっと目標としていた
月利30万円どころか、一気に40万円まで
超えてしまいました。

そのひとつのきっかけになったのが、
12月頭に敢行した「海外買い付け」です。

そう、2泊4日という強行軍で、
初めてのイタリア現地買い付けに
行ってしまわれたのです。

すべてスムーズには行かなかったようですが、
それでも約200万円分の買い付けをして、
それらが良いペースで売れてくれました。

もちろん買い付けたうち、
1ヶ月以内で売れてくれるようなものは
比較的人気の高いものが多いです。

なので、なかなか売れてくれない在庫を
これからどれだけ利益に変えていけるか
というのも大事なポイントなのですが、
とにもかくにも、イタリアで買ったものたちが
かなり貢献してくれたのは紛れもない事実でした。

と、これだけ読むと、

「私は海外買い付けなんて行けないから、
なにも参考にならないなあ…」

「海外行けて羨ましい…」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、もしこう思ったとしたら、
その「思考のクセ」はかなり危ないので、
ぜひ以下を読んで気を付けてください。

何が危ないのか。

ひとつは、利益が伸びた要因を
ちゃんと分析しきれていない
という点です。

確かに海外買い付けは利益を伸ばした、
直接的な要因ではありますが、じゃあ、
誰も彼も海外に行けばすぐに利益が出るか
というと、それはちょっと違います。

結局、どこで買い付けるにしても、

・人気商品をきちんと把握している

・それらの売れる価格を把握している

・ライバルの状況をきちんと把握している

(・クレジットカードの枠(あるいは資金)がある)

という、BUYMAにおいて、
“常に重要な要素”を持ち合わせているかどうか。

これらが一定以上のレベルで出来ていなければ、
ただ海外に行っても、大した成果は出せません。

Nさんはこれまでの経験から、
これらが一定以上のレベルになっていたからこそ、
初めての、しかも弾丸で行ったイタリアで、
それなりの利益を持ち帰ることが出来たわけです。

もうひとつの危ない思考のクセは、
「イタリアに行けない」というのが
前提になってしまっているということです。

基本的に、イタリアには、
15万円くらいのクレジットの枠と少しの現金、
4日間のフリーな時間があれば誰でも行けます。

なんなら3日でも行こうと思えば行けるでしょう。

というか、私は一昨年、寝坊して
予定していた飛行機に乗り損ねたせいで、
実際にそんな感じの日程で行きました…。

行けないことが前提になっていると、
そもそも行く方法を調べようとすら思いません。

おそらくイタリア往復の飛行機のチケット代すら
知らない人も多いと思います。

(ちなみに安いのを探すと10万くらいのもあります)

一方で今回のNさんのように、
「行く!」と決めたら、

「どうやって上手く乗り継いだり、
安くていいホテルを見つけたり、
買い付け先をスムーズに回ったりしようか…」

「子供は誰に預けよう、どうやって
世話をしてもらえばいいだろう…」

「奥さんの機嫌をとるには何をしよう…」

という思考に変わっていきます。

この思考のクセの差は、海外に行くかどうか、
という枠を越えて、もの凄く大きいです。

たとえば、BUYMAにおいても

「プレミアムショッパーだから勝てない…」

という思考の人と、

「このプレミアムショッパーは、
価格は安いけどサイズは揃っていないから、
おそらく買い付け先はここで、自分は、
それ以外のサイズで勝負しよう」

という思考の人とでは、どちらが
将来的に利益を増やせるかというのは
明白だと思います。

話を戻すと、利益を出すにあたって、
海外買い付けに行くことが絶対に良い
という話ではありません。

それ自体は別にどうでもいいのです。

実際に、利益は出せますが、
結構めんどくさいことも多いので、
私は個人的には、めっちゃ行きたい
という感じではないです。

ただ、

・日頃のリサーチを継続して地力をつけること

・あらゆることに「出来る」という前提で向き合ってみること

というのは、どんなやり方にせよ、
成果を伸ばすために
とても重要なポイントだと思います。

なので、その点はぜひNさんより
利益が出せていない人はもちろんのこと、
出せている人も取り入れて欲しいところです。

長くなりましたが二人目もいきます。

二人目の最高益更新者は、
何度もメルマガに出ていただいている
コンサル生の高野さんです。

高野さんは、昨年12月に
月利50万円を超えたあと、
なかなかそれを更新できませんでした。

もちろん、継続して、
ある程度利益は出ていましたし、また、
勤務日数も減らし、海外買い付けにも
行ったりして、新しい試みも行っていました。

しかし、夏のセールのときも、
最高益更新はならず。

しかもそれどころか、秋口には、
若干「燃え尽き症候群」みたいな
状況に悩まされて、そもそも
BUYMAの活動自体に集中できない
みたいな感じになってしまいました。

資金的にも時間的にも
それなりに余裕が生まれたのに、
そのリソースの投下先が、
いまいち定まらない状態になって
しまったわけです。

10月頃からそんな悩みを相談され、
いろいろ考える中で、まず最初に
実行したのは、「作業するときは
場所を変える」というものでした。

結局自宅だといろいろ誘惑が多いので、
たとえばカフェなどに行って、
気分を変えてやってみようという、
比較的よくある方法です。

ただ、これも最初はよかったものの、
結局うまくいかなかったそうで、
それじゃあということで次に考えたのが、
「オフィスを借りて、アルバイトを雇う」
というものでした。

カフェは行かないとお金がかからないので、
強制力が若干弱いわけです。

なので、まず格安でいいので、
ワンルームのマンションとかを借りて、
そこを作業のための場所にする。

これによって「お金を払ってるから
なんとか使わないともったいない」
という意識が生まれます。

しかし、これでもちょっと弱いと考え、
さらにアルバイトを雇うことも考えました。

このアルバイトさんは、なにか作業を
お願いするための存在ではなく、ただ
オフィスに「指定した時間に来てもらう」
ことが仕事です。

人は、他人に悪く思われたくないものです。

それこそ「格安オフィスの月額賃料」より、
「アルバイトさんが来る時間にオフィスを
開けておかないと白い目で見られる!」
という気持ちのほうが嫌なものです。

嫌なことを避けるためなら、
人は動くという性質を
自分に適用したわけですね。

ただ、我ながらアイディアとしては
面白いと思ったのですが、さすがに
いきなりこれはやりすぎかなということで
折衷案として、別の方法を考えました。

それは、高野さんが都内の
レンタル会議室を定期的に時間借りし、
その上で、私の主宰する
BUYMAアカデミア内のメンバーに、
その場所と時間を伝えて、
「いつでも参加していいですよ!」
と伝える方法でした。

こうすれば、アカデミアメンバーが
いつやって来るか分からないので、
時間通りに会議室に行かざるを得ません。

ということで、この施策を
11月半ば頃から実行したところ、
11月後半から順調に売上が回復し、
12月は現時点で月利60万円を超え、
無事過去最高益を更新しました。

これも、多くの人にとっては、
そのままでは参考にならない施策です。

ただ、
何が自分の活動を阻害する要因なのか?
というのを分解して考え、その上で、
その要因に対して今の自分が出来ることはなにか?
というのを考えることで、何かしらの
手を打つことは出来るはずです。

それをまずは実行してみて、
良かったこと、悪かったことを振り返り、
改善していくことで、もっと良い環境を
創り出していくことが出来ます。

ぜひご自身が集中して活動できる環境づくり
にも、日々思いを巡らせてみてください。

ではではー。

P.S.

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売れたあとは価格をどうするといいのか?(第625回)

※2017/12/26の記事です。

こんにちは、エスノです。

先週土曜はBUYMAアカデミア
年内最後のワークショップでした。

ワークショップを始めて
もうすぐ丸2年になりますが、
今年は個別コンサルを受講したことのない
アカデミアのみの受講者の成果にも
昨年以上に貢献できたかなと思います。

先月初めて月利100万円を達成したHさんも、
アカデミアのみ受講されている方の一人です。

Hさんはなんと、年末に向けて
しっかり在庫を確保していたこともあって、
今月は12日の時点で早々と
再び月利100万円を達成してしまい、
現在、過去最高益を大幅に更新中です。

アカデミアで公開している私のセミナー動画を
すでに何回も(先日伺った時点で6回笑)
繰り返し見ていただいているそうで、
その中でも特に「繰り返し同じ商品を販売する」
ということの効率性、重要性について、
意識が強くなったと仰っていました。

たとえば、11月中に売れて、1件で
10万円以上の利益が取れた商品があったのですが、
売れたあとにHさんは、あえて値下げをしました。

せっかく1件で10万円の利益になるのになぜ?
と思うかもしれませんが、結局値下げしたことによって、
2件、3件と売ることが出来て、この商品トータルで
20万円以上の利益を生み出すことが出来たそうです。

これは、売れるかどうか微妙な
「絵に描いたモチ」の10万円より、
1件あたりの利益は下がったとしても、
1つの商品から得られる利益を
最大化することを狙ったわけですね。

新しくちゃんとリサーチして、
新規の出品を継続していくことも
とても重要な行動ではあります。

しかし、今回のように、

売れたあとに価格を変化させただけで、
利益が10万円から20万円に増えた

という現象のコスパの良さも、
出来る限り日々の活動の中に
取り入れていきたい考え方です。

気を付けたいのは、
売れたら下げればいいとか、
そう単純な話ではないということです。

場合によっては、というか、基本的には、
売れたあとは価格を上げていくことのほうが
利益の最大化には貢献することが多いです。

それは売れて人気順が上がることで、
見てくれるお客さんの数が増えるため、
その中に含まれる、価格をそこまで気にしない人、
安い商品を探し切れない人の数も増えるからです。

ただ商品の性質や状況によっては、
今回のように価格を下げて、さらに
何件か販売することが有効な時もあります。

いずれにしても、
同じ商品を繰り返し売るために、
臨機応変に価格を上げ下げすることが、
効率よく利益を出すためには重要ですね。

ではではー。

P.S.

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BUYMAの将来は見えていますか?(第624回)

※2017/12/16の記事です。

こんにちは、エスノです。

先週土日は、名古屋と大阪で
ワークショップでした。

年内最後ということもあってか、
東京から青木さんも参戦してくださって、
いつも以上に有意義な時間になったと思います。

さて、昨日はBUYMAを運営するエニグモの
2018年1月期第3四半期決算発表でした。

http://www.enigmo.co.jp/ir/

第3四半期決算は、
8~10月の3ヶ月間が対象です。

見るべき指標はいくらでもありますが、
出品者という立場から考えると、
BUYMA内でどれだけ取引が盛んなのか
というのが常に気になるところです。

ということで、今回は「総取扱高」
についてフォーカスしてみます。

第3四半期(以下3Q)までの合計で比較すると
ちょっと分かりにくいので、3Qのみを比較すると、
昨年度と今年度で、取扱高の伸びが前年に比べ
すこし大人しかったのはちょっと気になりますね。

具体的な数字を上げると、

2018年1月期3Q:82.6億円(7.7%増)

2017年1月期3Q:76.7億円(31.8%増)

2016年1月期3Q:58.2億円(22.5%増)

2015年1月期3Q:47.5億円(-)

という感じです。(()内は前年同Q比)

同四半期で比較していくと、
勢いが落ちているように感じられます。

これは実は第2四半期にも見られた傾向で、
そちらも同じように数字を見ていくと

2018年1月期2Q:78.7億円(5.7%増)

2017年1月期2Q:74.5億円(38.6%増)

2016年1月期2Q:53.7億円(12.8%増)

2015年1月期2Q:47.6億円(-)

という感じです。

さて、この数字を見て何を思うでしょうか?

私は個人的には、

「ようやくちょっとは危機感を持ってくれるかな」

と期待しています。

正直BUYMAは、そのビジネスモデルだけで
成り立っているような状態です。

競合らしい競合もいませんので、
(正確にはいましたがすでにほぼ退場済み)
特にこれ以上何かしなくても、
毎年利益が出まくってしまいます。

実際、総取扱高の成長度合いは
多少ゆるやかになっているものの、
依然として拡大し続けていることに
違いはありません。

今回の決算の内容を受けて
株価もそれなりに下がりましたが、
負債合計が8億くらいしかないくせに、
流動資産だけで約40億(内、現預金約31億)
あるような財務状況で、ちょっとやそっとでは
会社自体が揺らぐこともありません。

しかし実際にBUYMAでの販売経験があれば、
まだまだ改善の余地がありすぎることは
多くの人が感じるところでしょう。

ではなぜそこに手を打たないかというと、
打たなくてもこんな感じで利益が出てしまうからです。

それなりのシステム、それなりの人材、
それなりのオペレーションでも、
お客さんも集まり、出品者である
ショッパーさんたちも頑張るので、
BUYMA内での取引は活発です。

ただ、2Q、3Qと連続で、前年同Q比で少し、
成長率に陰りが見えた。

しかも、実際に活動していればご存知のように、
今年の夏から秋にかけては、とにかく
クーポンを例年以上にバラまいていました。

それこそ、何かしらのクーポンが
発行されていなかった週を数えたほうが
少ないくらいだったと思います。

それでも想定していた成長率には及ばず、
だからこそ、前四半期の決算発表のときに
決算予想の下方修正をすでにしているわけですけども。

このまま特に手を打たなくても、
BUYMAは当分の間、それなりに
利益を生み出し続けてくれます。

私たちにとっても魅力的な市場で
あり続けるのも間違いありません。

今期も、一番売れる4Qは、おそらく
予定通り、あるいはそれ以上の実績を残し、
それなりに格好の付く決算発表になるでしょう。

たださすがに上場企業とあっては、
株主に対して宣言している
「営業利益50億円」という目標を
まったく無視して進めるわけにも行きません。

(ちなみに昨年度実績は17.6億、今期予想は
14.2億なので今のところだいぶハードルが高いです。)

とすれば、今回ここで
少し伸び率が鈍化したのは
多少危機感を感じて、もっと抜本的に、
あらゆる面を見直しするきっかけに
なってくれる可能性があるのでは?
と思ったわけです。

多少楽観的な見方だとは思いますが、
私自身BUYMAに人生を変えてもらった
と言っても過言ではないくらいお世話になっているので、
基本的にはとても応援している立場です。

ただ商売する場所として魅力的なだけでなく、
7年近く毎日眺めているウェブサイトなわけで、
それなりに愛着も感じています。

ぜひもっと、お客さんにとっても、
出品者にとっても利用しやすい環境を整えて、
より素晴らしいサービスに進化して欲しいと
心から願ってやみません。

とりあえずお金は余ってるので、
それをどんどん使ってほしいですね。

お金は使わずに溜め込んでも、
まったく意味がありません。

その余ったリソースを使って、
何を生み出していくのかが
経営者の腕の見せ所なわけです。

個人的には、スポットでテレビCMを打ったり、
そのタイミングで微妙な商品を、
意味不明なほど安い価格で販売したり、
あるいは、よく分からない会社を買収する前に、
ちゃんと企画と管理がまともにできる
優秀な人を採用してほしいですね。

エンジニアの採用にお金を使っている
というのは最近いつも決算時に出てきますが、
それでこのシステムだとしたら、
もっとそもそもの部分に手を入れないと
なんともならない印象です。

なんせ、いまだに出品者向けの
出品時の価格の計算式が間違ってますので…。

http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2017/12/ir_20171214.pdf

そんな算数ができないレベルで運営しても、
(もちろんマネージャー層がチェックしていないだけで、
見ればすぐおかしいことには気付くはずですが、
そもそもそういう体制じゃないことがおかしい)
これだけ取引があって利益が出ているというのが
BUYMAのすごいところではありますが…。

ではではー。

P.S.

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