※2017/12/16の記事です。
こんにちは、エスノです。
先週土日は、名古屋と大阪で
ワークショップでした。
年内最後ということもあってか、
東京から青木さんも参戦してくださって、
いつも以上に有意義な時間になったと思います。
さて、昨日はBUYMAを運営するエニグモの
2018年1月期第3四半期決算発表でした。
第3四半期決算は、
8~10月の3ヶ月間が対象です。
見るべき指標はいくらでもありますが、
出品者という立場から考えると、
BUYMA内でどれだけ取引が盛んなのか
というのが常に気になるところです。
ということで、今回は「総取扱高」
についてフォーカスしてみます。
第3四半期(以下3Q)までの合計で比較すると
ちょっと分かりにくいので、3Qのみを比較すると、
昨年度と今年度で、取扱高の伸びが前年に比べ
すこし大人しかったのはちょっと気になりますね。
具体的な数字を上げると、
2018年1月期3Q:82.6億円(7.7%増)
2017年1月期3Q:76.7億円(31.8%増)
2016年1月期3Q:58.2億円(22.5%増)
2015年1月期3Q:47.5億円(-)
という感じです。(()内は前年同Q比)
同四半期で比較していくと、
勢いが落ちているように感じられます。
これは実は第2四半期にも見られた傾向で、
そちらも同じように数字を見ていくと
2018年1月期2Q:78.7億円(5.7%増)
2017年1月期2Q:74.5億円(38.6%増)
2016年1月期2Q:53.7億円(12.8%増)
2015年1月期2Q:47.6億円(-)
という感じです。
さて、この数字を見て何を思うでしょうか?
私は個人的には、
「ようやくちょっとは危機感を持ってくれるかな」
と期待しています。
正直BUYMAは、そのビジネスモデルだけで
成り立っているような状態です。
競合らしい競合もいませんので、
(正確にはいましたがすでにほぼ退場済み)
特にこれ以上何かしなくても、
毎年利益が出まくってしまいます。
実際、総取扱高の成長度合いは
多少ゆるやかになっているものの、
依然として拡大し続けていることに
違いはありません。
今回の決算の内容を受けて
株価もそれなりに下がりましたが、
負債合計が8億くらいしかないくせに、
流動資産だけで約40億(内、現預金約31億)
あるような財務状況で、ちょっとやそっとでは
会社自体が揺らぐこともありません。
しかし実際にBUYMAでの販売経験があれば、
まだまだ改善の余地がありすぎることは
多くの人が感じるところでしょう。
ではなぜそこに手を打たないかというと、
打たなくてもこんな感じで利益が出てしまうからです。
それなりのシステム、それなりの人材、
それなりのオペレーションでも、
お客さんも集まり、出品者である
ショッパーさんたちも頑張るので、
BUYMA内での取引は活発です。
ただ、2Q、3Qと連続で、前年同Q比で少し、
成長率に陰りが見えた。
しかも、実際に活動していればご存知のように、
今年の夏から秋にかけては、とにかく
クーポンを例年以上にバラまいていました。
それこそ、何かしらのクーポンが
発行されていなかった週を数えたほうが
少ないくらいだったと思います。
それでも想定していた成長率には及ばず、
だからこそ、前四半期の決算発表のときに
決算予想の下方修正をすでにしているわけですけども。
このまま特に手を打たなくても、
BUYMAは当分の間、それなりに
利益を生み出し続けてくれます。
私たちにとっても魅力的な市場で
あり続けるのも間違いありません。
今期も、一番売れる4Qは、おそらく
予定通り、あるいはそれ以上の実績を残し、
それなりに格好の付く決算発表になるでしょう。
たださすがに上場企業とあっては、
株主に対して宣言している
「営業利益50億円」という目標を
まったく無視して進めるわけにも行きません。
(ちなみに昨年度実績は17.6億、今期予想は
14.2億なので今のところだいぶハードルが高いです。)
とすれば、今回ここで
少し伸び率が鈍化したのは
多少危機感を感じて、もっと抜本的に、
あらゆる面を見直しするきっかけに
なってくれる可能性があるのでは?
と思ったわけです。
多少楽観的な見方だとは思いますが、
私自身BUYMAに人生を変えてもらった
と言っても過言ではないくらいお世話になっているので、
基本的にはとても応援している立場です。
ただ商売する場所として魅力的なだけでなく、
7年近く毎日眺めているウェブサイトなわけで、
それなりに愛着も感じています。
ぜひもっと、お客さんにとっても、
出品者にとっても利用しやすい環境を整えて、
より素晴らしいサービスに進化して欲しいと
心から願ってやみません。
とりあえずお金は余ってるので、
それをどんどん使ってほしいですね。
お金は使わずに溜め込んでも、
まったく意味がありません。
その余ったリソースを使って、
何を生み出していくのかが
経営者の腕の見せ所なわけです。
個人的には、スポットでテレビCMを打ったり、
そのタイミングで微妙な商品を、
意味不明なほど安い価格で販売したり、
あるいは、よく分からない会社を買収する前に、
ちゃんと企画と管理がまともにできる
優秀な人を採用してほしいですね。
エンジニアの採用にお金を使っている
というのは最近いつも決算時に出てきますが、
それでこのシステムだとしたら、
もっとそもそもの部分に手を入れないと
なんともならない印象です。
なんせ、いまだに出品者向けの
出品時の価格の計算式が間違ってますので…。
http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2017/12/ir_20171214.pdf
そんな算数ができないレベルで運営しても、
(もちろんマネージャー層がチェックしていないだけで、
見ればすぐおかしいことには気付くはずですが、
そもそもそういう体制じゃないことがおかしい)
これだけ取引があって利益が出ているというのが
BUYMAのすごいところではありますが…。
ではではー。
P.S.
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