ふわっと考えていても、よくならない。(第195回)

※2014/5/18の記事です。

こんにちは、エスノです。

家の近所にタリーズコーヒーが新しく出来て
ますます地元から出かける機会を失っています。

窓が大きいので外の光がよく入り、
実に居心地が良いです。

しばらくは毎日入り浸らせてもらいましょう。

さて、ちょっとこんな会話をご覧ください。

A「売上が上がらなくて困っているのですが、
どんなブランドを扱えばいいでしょうか?」

B「売上げランキング1位のシャネルを扱えばいいと思いますよ」

A「いやいや、シャネルは買い付けが難しいので、
もっと他のブランドがいいんですけど…。」

B「『買い付けが難しい』というのは、
どういうことなのでしょうか?」

A「いやだから、オンラインで買い付けが出来ないから、
海外現地店舗で購入するしかないけど、現地での
買い付けを手伝ってくれる人は今はいないんですよ。」

B「なるほど、そういうことですね。
では同じように買い付けが難しいブランドを
他にも教えて下さい。」

A「あとは人気上位ブランドだと、PRADA、MIUMIU、
kate spade、Coach、HERMES、Christian Louboutin、
CELINEとかでしょうか」

B「それらは本当に『買い付け』が難しいのですか?」

A「どういう意味ですか?」

B「例えば、PRADAやMIUMIUは、アメリカのデパート、
saks fifth avenueなどで買い付けは出来るのでは?」

A「いや、確かに買うことは出来るんですけど、
ヨーロッパのブランドだから、アメリカで買うと
買い付け費用が高くなってしまうんですよ」

B「なるほど、ということは『買い付け』ではなく、
『ヨーロッパのバイヤーに価格で勝つ』のが
難しいということですね。」

A「そういうことですね。」

B「純粋に『買い付け』が難しいのは、
先ほどのブランドの中だとどれでしょうか?」

A「そういう意味で考えれば、HERMES、CELINEくらいですかね。
あとはヴィトンとゴヤールも難しいです。」

B「では、とりあえずそこは避けたほうが良さそうですね。
ちなみに、そもそもなぜ売上が上がらないのですか?」

A「なぜって…。それが分かれば苦労しません。」

B「販売個数が少ないのですか?それとも個数は売れても、
単価が安いために売上が上がらないのですか?」

A「単価も販売個数ももっと増やしたいですが、
特に問題なのは単価が安いことです。

低価格の2万円以下くらいの商品はそこそこ売れますが、
それ以上の価格の商品がほとんど売れません。」

B「なんで売れないのですか?」

A「いやだから、それが分かれば苦労しませんって」

B「あなたが出品しているのと同じものは、
他のバイヤーさんからは売れているのに、
ご自分からは売れていないのですか?」

A「いや、えっと、それは分からないですね…。
でも基本的には、他のバイヤーさんの
販売履歴で見つけた商品を出品しているので、
少なくても過去に1個は売れたことがある商品です。」

B「なるほど。じゃあもしかしたら、
それはマグレで1個だけ売れたのかもしれませんね。
ちなみに、販売個数以外にアクセス数とかほしいもの登録数は
ある程度数値が高い商品だったのでしょうか?」

A「マグレですか…。アクセスとかも
それなりにあるものを選んでいます。
少なくとも欲しいもの登録が2以上あるものを。」

B「その基準をもう少し高くしてみては。」

A「でもそれだとなかなか出品できるものが見つからず
出品数が少なくなってしまいます。」

B「出品数が少なくなるとダメなんですか?」

A「ダメに決まってます。売れている人は、
出品数が数百以上あるのが普通です。」

B「なぜ出品数が多いと売れるのですか?」

A「出品数が多いほうが、いろんな商品が
お客さんの目に留まるからに決っているじゃないですか。」

B「でも、あなたの出品している商品のうち、
出品しても売れていないものはたくさんありますよね?
それらを全部出品停止にしたとして、今売れている商品は
まったく売れなくなってしまうのですか?」

A「いやそれは…」

B「そもそも100出品以下で売れているバイヤーさんは
BUYMAにまったくいないのですか?」

A「いや、そんなことはないです…。」

B「具体的な反例があるなら、
『出品数が多くなければ売れない』
という命題は真ではありませんよね。」

A「はい」

B「別にあなたを困らせたいわけではなく、
『出品数も少ない方がいい』と言いたいわけでもありません。
ただ、出品数が多くなくても売れる可能性はある、
ということを言っているだけです。」

A「なるほど。」

B「売れない商品は、アクセスも伸びませんか?」

A「はい、その商品の真似をした
バイヤーさんの数値には遠く及びません。」

B「それはなぜですか?」

A「なぜって…。分かりません。」

B「同じカテゴリの商品が多すぎて埋もれていたり、
あるいは同じ商品の出品者が多すぎるかもしれませんね。」

A「なるほど、ちょっと確認してみます。」

はい、長々と書きましたが、
なんとなくAさんが生徒、Bさんが先生で
BUYMAの話をしているような感じですね。

この話自体は今適当に書いたので、
そんなに気にしなくてもいいのですが、
この「Aさん的な人」は、BUYMAに限らず
世の中にかなり多いです。

何をもって「Aさん的」と表現しているかというと、

「とにかく問題を抽象的にしか考えられていない」

ということを指してです。

「売上が上がらないのはなんでだろう??」
「買い付けが難しいブランドが多いから困るなあ」
という感じでふわっと考えていても、
そこから先にはなかなか進むことが出来ません。

この話で言えば、
そこにBさんが細かくツッコむことによって、
初めてAさんの問題が具体的になって、
次に何をすべきかということが
少し明確になって浮かび上がってきています。

なにかうまくいかないときには、

「どうしよう」「なんでだろう」

とふわっと考えるのではなく、
できるかぎり細かく具体的に考察しないと
絶対に解決策を導くことは出来ません。

ちなみに、あえてA、Bという
二人の人格を与えてこんな話を創作しましたが、
これは必ずしも二人いる必要はなくて、
一人の人間の頭のなかで考えることも可能です。

もし頭の中だけで考えると上手くいかないときは、
紙に書いて考えるのが良いです。

まずAさんとして書き出したことに対して、
今度はBとして考えていく作業を、
紙に書いて明文化しながら進めていくわけですね。

慣れていないとなかなか考えが進まなくて
本当に意味があるのかという感じになると思いますが、
なんとなーく頭で考えるより、
よほど意味のある思考が出来ます。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

P.S.

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