うなぎと錦織からのBUYMAのアクセス数の話(第521回)

※2016/8/13の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日お昼にうなぎを食べていたら、
店内のテレビでオリンピックの
ニュースをやっていました。


(編注:そのとき食べたうなぎの写真が残っていました笑)

ちょうど錦織圭3回戦突破という話題で、
昨年秋から夫婦でテニスを始めた
にわかテニスファンの私としては、
関心のあるニュースだったわけです。

リオでの錦織の躍進もさることながら、
もうひとつ話題になっていることといえば、
世界ランキング1位のジョコビッチが一回戦で
現在世界ランキング141位のデル・ポトロに
敗北を喫したことでしょう。

ニュースではそのことにも触れていたのですが、
すると、カウンターで隣に座っていたご婦人が
「なんでこの人は負けたの?」という話を、
一緒に来ていた家族に振ったのです。

そのご婦人のお父さんとみられる方は
この疑問に対して、「相性ってものがある」
みたいな回答をしていて、それを受けてご婦人は
「ハブとマングースみたいな」という、
割とよく分からない返事をしていました。

ただ、私の見解、というか、おそらく、
ちょっとテニスに詳しい方にとって、
この回答は適切ではないように映ると思います。

ジョコビッチは現在現役のプレイヤーの中では、
直近で獲得しているポイント、タイトルなどの、
あらゆる面で、頭一つ二つ抜けたチャンピオンです。

しかし、このデル・ポトロという選手、
先日のウインブルドンでも、世界ランキング5位の
ワウリンカを倒していたり、前回のロンドン五輪でも
今回と同じくジョコビッチを破り銅メダルだったり、
そもそも実は、2009年に全米オープンを制していて、
かつては世界ランキング4位にまでなったこともあります。

最近は怪我の影響もあって
ランキングこそ振るいませんが、
要するにかなりの実力者なのです。

ニュースではそのことに触れず、
隣のご家族にはその知識がなかったので、
「ハブとマングース」という謎の結論に
落ち着いてしまいましたが、このアップセット
(番狂わせ)の真相はそういうことです。

この話を、私は、
「こういうことってよくあるよなあ」
と思いながら聞いていました。

結局、このご婦人は、自分の疑問を

「対戦相手がただ強い選手だった」

という「事実」を知らなかったがゆえに、
「相性」や「ハブとマングース」という

「自分の中で納得感のあるストーリー」

に落とし込むことで話を終わらせました。

もちろん、実際のところ、
そんなに関心のある話題じゃなかった
というのは大きいと思います。

ただ、「事実に即した結論」ではなく、
「自分の印象に基づいた解釈」に
話を着地させてしまうというのは、
このご婦人に限らずよくあることです。

例えば、BUYMAでよくある、

「出品した商品のアクセス数が少ない」

という悩みにも、この話と同じ構造が隠れています。

それなりに人気のブランドで、
実際に売れてもいた商品なのに、
出品してから数日でアクセス数は7件。

これだけ見てしまうと、
「少ないなあ」という「印象」を
持ってしまうでしょう。

しかし、実際に多いか少ないかは

「他のライバルと比較して初めて決まること」

です。

もし同じようなタイミングで
同じ商品を出品した人が、
同じようなアクセス数であれば、
7件というアクセス数でも
「少ない」わけではない可能性があります。

そうなると、実はその商品について
何かできることはないかと悩むことは
実はあまり意味のないことだったりします。

むしろその時間を、新しい商品の
出品に回したほうが、利益に繋がる
行動が取れているということになるわけです。

もちろん、もし先んじて出品していた、
人気順で上位のライバルがいたとすれば、
それに比べれば「少ない」でしょう。

ただそれは、状況が違いすぎて、
比較対象としてはあまり適切ではありません。

「印象」ではなく、「適切な対象と比較して」
多い少ないを判断することで初めて、
どういう対策を打つべきか、あるいは、
打つ必要が無いのかということが
より高い精度で分かります。

冒頭のテニスの話に戻れば、私も元々、
デル・ポトロがそんなに凄い選手だと
知っていたわけではありません。

ただ、ウインブルドンで、
世界ランキング5位のワウリンカが負けたときに、
「相手は一体どんな選手なんだろう?」という
本当に素朴な疑問から、デル・ポトロの経歴を
すぐにWikipediaで調べました。

この「印象で考えず、まず事実を調べる」
という行為は、何か判断をしたいときに、
BUYMAだけではなく、様々な場面で
絶対に必要なことです。

もしそういう習慣がないなあと感じる方は、
ぜひ常に手元にスマホを置いて、
ちょっとした疑問を常に調べるようにして、
習慣づけると良いと思います。

「印象」というのは、要するに
その人の「先入観」とか「偏見」が
多分に含まれているものです。

それに基いて何かを考えることで、
得られるものは多くありません。

カッコつけたコンサル用語だと、
「ファクトベース(fact base)」
なんて言ったりしますが、
とにかく常に「事実」に基いて
何かを考えるように心掛けてみてください。

ではではー。

P.S.

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