なぜ価格が高いライバルのほうが人気順が高いのか?(第814回)

※2023/8/31の記事です。

こんばんは、エスノです。

最初にお知らせです。

前回もお伝えしましたが、
私が主宰で7年以上運営している
BUYMAコンサルティングコミュニティ
「BUYMAアカデミア」の新規募集を、
本日8月31日(木)21時頃配信の
メルマガにて久しぶりに行います。

「1対1」のシチュエーションに
こだわって運営しているため、
募集人数には限りがありますので、
興味がある方はぜひお早めに
チェックしてくださいませ。

参加者は現在34名(男女比は2:3)で、
そのうち、月利100円超え経験者が
13名(200万円超えも6名います)、
プレミアムショッパーも6名在籍と、
なかなか濃いメンバーが顔を揃えています。

私が事業として、10年近く
BUYMAのコンサルティングを
続けられているのは、ひとえに、
私一人の体験や成果からだけでなく、
こういった様々なメンバーに対して、
まずは私のそれを伝えること。

そして、メンバーが
それぞれ試行錯誤していく中で、
それがさらに練磨され、それを
また私が受け取って、分かりやすく、
汎用性のある形にしてまた伝えて、
それをまたそれぞれが練磨して、
というサイクルが出来ているからこそです。

そもそもBUYMA「アカデミア」という
名称自体が、BUYMAについての
あらゆる知見が集まり、集まったそれが、
メンバーの実践を通してさらに高められて、
またそれが還元されて、という良い循環が
起こり続けるようにという思いを込めて付けたものです。

現代のいわゆるアカデミアが、
実際にそうなっているかはさておき、
原義となった古代ギリシャの
「アカデメイア」はきっとそういう
思想のもとに生まれたはずで、
今のところ、その実態は、それなりに
名前負けしないものになっている
のではないかと思っています。

すごく具体的な例を挙げると、
セレクトショップに割引交渉をするとき、
盛り込まれた内容がほぼ同じ文章を、
AさんとBさんが、同じショップに
送ったのに、Aさんは上手くいって、
Bさんは上手くいかない、みたいなケースがあったりします。

で、よくよくその送った内容を比較すると、
結構細かいことや、良かれと思って
盛り込んだことなどの違いに気付いたりします。

(実際にショップにとっては良い条件
なのに、そちらのほうが上手くいかない
みたいなこともあるわけです)

それを、今度はちょっと変えて、
また実践してみて、その結果から、
変更したことの検証をしていく。

こういう比較・検証は、ひとりでは
絶対に無理なわけですが、これを
割引交渉だけでなくあらゆる面で、
私とアカデミアの参加者たちはやり続けています。

そこから紡ぎ出されたものを
私がコンテンツとしてまとめて、
アカデミアの会員専用サイトに、
更新し続けているわけですね。

最近個別コンサルを開始したKさんに、
割引がもらえるショップを教えてほしい
と先日聞かれたのですが、これには
いつものように「それはNO」だと答えました。

もしそれを私が教えてしまうなら、
今後Kさんがご自身で開拓して
割引を獲得したショップの情報を
私は他のコンサル生にも伝える人だ
ということになってしまいます。

そういうことはせず、
数多くの交渉事例から、
交渉するときの要点をまとめ上げ、
それを一般化して伝えることで、
誰にも不利益がない形で、しかし
地力はみんな底上げされていく。

こういう循環をひたすら
回し続けてきた結果、すでに
大きな成果を「一度」生み出す
ための方法論というか、
原理とそのためにすべきことは、
もうすでに完全に出来上がっています。

ここで言う大きな成果とは、
月利50万から150万円くらいの
間の数字だと思ってください。

だいぶ開きはありますが、
イメージとしては、初心者的な
上限としての月利30万には
留まらないけど、大手事業者に
片足を突っ込むようなレベルには
達さないくらいというレベル感です。

このレベルの成果を出すには、
その原理となすべきことを、
ちゃんとやり続けられるか、
という段階にまできています。

今はどちらかといえば、
一度、あるいは何度か、
上記のようなレベルの成果を
出したあとも、ちゃんとそれを、
継続し、隙あらば最高益を
更新できる活動体制のために、
何が必要なのかということに
よりフォーカスしています。

一度、あるいは何度か、
それなりの利益を出すことと、
そのレベルを維持し続けることは、
まったく違う要素が必要になってきて、
後者のほうが難易度としては高いです。

一度稼げるようになったら安泰
と多くの方は想像すると思います。

しかし実際は、それなりに利益を
一度出せるようになってからが、
真のスタートと言っても過言ではないくらいです。

この点についても、方法論は
すでに固まっているのですが、
あとはどう実践し続けてもらうか
というのが結構難しいところで、
試行錯誤している感じです。

たとえば、在庫販売メインで
取り組んでいる方とかが分かりやすいです。

一度在庫販売で上手くいくと、
それがどんどん当たり前になり、
気付いたら微妙に売れ残る在庫が
少しずつ積み重なって、資金や
あるいは次シーズンのリサーチを
するためのリソースを奪っていく
というのを、以前のメルマガで
かなり詳しく書いたことがありました。

それを防ぐための、
解決策自体はシンプルで、
在庫はできる限り売リ残さない
ようにして、薄利でも赤字でも、
どんどん売っていきましょう
ということに尽きます。

※かなり雑に書いていて
誤解を生みそうな気もするので、
詳しくはメルマガバックナンバーを
確認してみてください。

ただこれは人間がそもそも持つ、
「損をできるだけ回避したい」
という素養と相反する行動なので、
頭で理屈は分かっても、なかなか
踏み切れない人が多かったりします。

それを如何に実行に移すか
というのがなかなか難しいわけですね。

こんな感じで、ただ利益を伸ばす
ということから、事業の継続という
ひとつ上のレベルの話になってくると、
なぜかBUYMAとは関係ないような、
人間の本質により近いところまで、
コントロールしたり改善したりしないと
上手くいかなくなる割合が増えてきて、
面白いっちゃ面白いんですが、
要するに難易度が上がってきます。

ということで、早くこのレベルの
課題解決に取り組めるように、
一度目の、それなりの利益を出す
というステージは、少しでも早く
クリアしていきましょう。

さて、長くなりましたが本題です。

先日アカデミア参加者のKさんから、
こんなチャットが届きました。

================

(前略)

このライバルは8/○日に出品していて
価格も高め設定ですが、この商品がある
と前面に出しているからか、私より人気順も高いです。

変に小細工せずに(カラバリで価格を安くしていますが)
高めで設定した方が見られるのかな、、、、と思ったりしました。

それだけが問題ではないと思いますが、、、。

<改行と日付は編集>

================

自分が出品している商品は、
カラバリを複数出品していて、
価格の安いものと高いものが混在している。

そのため、「追加料金」を使って、
表示価格をライバルより割安に
見せることによって、アクセスを
増やそうとしている。

しかし、上記のライバルは、
表示価格が自分より高いのに、
自分よりもアクセスが多く、
人気順も高くなっている。

違いと言えば、ライバルは、
価格は高くても、カラバリの中で
特に人気のものを、商品画像で
前面に分かりやすく出している。

この点が、人気順で負けている
要因なのではないか?という内容でした。

確かに比較すると、そのように
感じてしまうのも分からなくはない
のですが、一方で、Kさん自身も、
その人気カラーを前面に出している
ので、実際そこでは差はほぼありません。

そもそも、「価格が高いから、
アクセスが集まりやすい」というのは、
どう考えてもおかしいことなわけです。

確かに、価格が高い商品ページが、
価格が低いページよりも、アクセスが
集まって人気順が高いという現象は、
BUYMAの至るところで実際に確認できます。

しかし、それは、あくまで、
様々な要因が重なって生まれた
「結果」であって、それによって、
原理が書き換えられるわけではありません。

ありませんが、人間の
認知機能のひとつとして、
自分が上手くいっていないときに、
論理と現状との齟齬を無理やり
なくそうとする傾向があり、今回は
まさにそれに該当するものでした。

(認知的不協和を無理やり解消しよう
としている状態なわけです)

今回の例で言えば、結局、
ライバルは、「何らかの要因」で
アクセスがよく集まり、それに伴って
お気に入り登録も他の出品者より
されたことで、人気順が上位になった、
ただそれだけのことです。

それは確かに画像かもしれないし、
あるいは、出品直後にたまたま、
お気に入り登録をしてくれた人が
複数名いて、そのおかげで人気順が
すぐに一気に持ち上がったからかもしれない。

その「何らかの要因」をこれだと断定する
のは、こういう確率的例外の現象の場合、
とりわけ難しいです。

ひとつ明らかなのは、同じ商品のうち
表示価格が高い出品が大半であり、
それらはほとんど人気順上位には、
上がってきていないという、ごく自然な
大前提は崩れていないということです。

それが分かれば十分なので、
あとは、確率的に受注が入り、
利益が出る可能性が高い選択肢を、
目の前の例外的な現象に惑わされず、
引き続き淡々と取っていくのみ。

なんで自分のほうが条件が良いのに、
アクセスが増えないのか?受注が
入らないのか?自分が想定していた
利益を削ってまでアピールしてるのに!
という感情は捨て去って、です。

実際、この手の悩みを
抱えてしまう方はとても多いので、
上手くいっていないときでも、
原理・原則まで疑うことをせず、
むしろそういうときほど、そこに
立ち返って、何をすべきなのか
ということを見直してみましょう。

ではではー。

P.S.

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