※2016/11/26の記事です。
こんにちは、エスノです。
一昨日の木曜から
ブラックフライデークーポンが
発行されましたね。
さらに来週月曜日には、
昨年同様、サイバーマンデーの
大幅割引クーポンの発行があることも、
昨日事務局から発表されていました。
今発行中のクーポンは、
割引額こそ1000円OFFと小さいですが、
何度でも利用可能なのがいいですね。
週明けのクーポンの割引額も楽しみです^^
さて、今日はBUYMAとちょっと違う話をば。
突然ですが問題です。
太郎くんは、友達3人に、
それぞれ6個ずつアメをあげました。
太郎くんは合計何個のアメを
友達にあげたでしょうか?
もちろん答えは、18個です。
このような算数の掛け算の問題は、
小学校低学年のときに、誰もが
解いたことがあると思うのですが、
実はこの掛け算の文章題が、以前から
ちょっとした議論の的になることがあります。
それは、この答えを導く「計算式」についてです。
小学校の先生の中には、
この答えを求めるときの計算式を、
6×3=18と書かず3×6=18と書くと、
不正解にする方がいるそうです。
なぜならば、小学校の授業では、
「一人あたりの個数×人数=合計の個数」
と教えるので、たとえ、
最終的な答えが合っていても、
それを導く過程が教わった通りでないと、
正解とはみなせないから、とのこと。
もしかすると、ご自身、あるいは
ご自身のお子さんが、同じ経験を
したことがあるかもしれません。
この「不適切」な判断に対して、
茂木健一郎など一部の著名人が
ちょこちょこ噛み付くというのが
よくある流れだったりします。
この教師側の判断を受けて、
茂木健一郎は
「子供に対する虐待と言っても過言ではない」
と評しました。
一般性も論理性もない、
「その場所(小学校低学年)でしか通じないルール」
を子供に強いることは、他ならぬ
大人による虐待だというわけです。
その表現が適切かはさておき、
当然ですが、6×3=18と書かず、
3×6=18と書いただけで不正解
とするのは、ちょっと乱暴です。
数式には解を求める以上の意味はなく、
その順序で解が変わらないのなら、
「間違っている」とは言えません。
ただ、この計算式の順序を
指定したとおりに書かせる側も、
簡単には引き下がりません。
そして、よくよく聞いてみると
向こうなりの言い分もあります。
曰く、「確かに計算式の順序で
解答が変わらないというのはその通りで、
『数学』的にはそれは正しい。
しかし、実際に小学校低学年の『算数』を
教えている人間からすると、
「一人あたりの個数×人数」
と教えているのに、その通りに書かないのは、
「本当に問題文の意味を理解できているのか」
という点で疑問が残る。
太郎くんは、
3人の友達にアメを6個ずつあげたのであって、
6人の友だちにアメを3個ずつあげたのではない。
もしかしたら、ただ単に、
文章に登場する数字を×の両側に置いただけで
ちゃんと文章の意味を読み取って
計算式を作れているのかが
3×6=18では分からない。
なので、小学校低学年の『算数』
という次元であるからこそ、
解答までの過程を重視して、
不正解としている。」
多少人によって差はあると思いますが、
おおよそこんな感じです。
これについては私も思い当たるところがあって、
大学時代にやっていた塾講師のバイトでは、
「掛け算の授業だから」、
文章題に出てきた数字同士を
「とりあえず掛ける」
という脊髄反射的なことをする生徒は
実際のところけっこういました。
掛け算の計算自体は、文章問題が出てくる前に、
散々九九の暗記を繰り返しさせられているので、
基本的にはみんな出来てしまいます。
この反射的な行動を目の前で見ると、確かに
「この子は、この先のもうちょっと複雑な
文章題が出てきたときに大丈夫なのか…」
と不安になる気持ちも分かります。
問題文の中に出てくる数字を
ただ掛ければ解答が出るという時代は、
ご存知のようにすぐに過ぎてしまいます。
もしその変化についていけないと、
その子は勉強が嫌になって、
最終的には挫折してしまうのでは?
掛け算の順序で不正解にする側には、
こういった割と良心的な不安があるんだと思います。
(もちろん、完全に形式的に不正解にしてしまう、
まったく脳みそを使っていない先生もいるでしょうが。)
実際、この不安は、最近以下のような記事で、
確認されているような気もしています。
■AI研究者が問う ロボットは文章を読めない では子どもたちは「読めて」いるのか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yuasamakoto/20161114-00064079/
この記事によると、
「公立中学校生340人のうち、
約5割が、教科書の内容を読み取れておらず、
約2割は、基礎的な読解もできていない
ことが明らかになってしまった。 」
という驚愕の結果が出ています。
(この場合の「読む」がどのレベルを指すのかは、
上記の記事をご参照ください。)
結局多くの生徒は、問題の、
「パターンとキーワード」しか認識しておらず、
文章に書かれていることを読み取って、
答えを導き出してはいないということです。
そしてそれは「人工知能」の得意分野なので、
このままだとこれから先の時代に出来る仕事が
どんどんなくなっていくという話も出ていました。
ただ、驚愕とは書きましたが、
実際に塾で教えていた立場からすると、
先程も書いたように、そこまで
違和感のある結果でもなかったりします。
さて、話がちょっとそれましたが、
そもそもの計算式の順序の話です。
結局、茂木健一郎をはじめとする
「計算式の順序で不正解にするのはおかしい」派
と
「計算式の順序は極めて重要」派
は、それぞれ論点が違うわけです。
前者は、純粋な「計算」という点を、
後者は、生徒の「読解力」という点を、
それぞれ問題視しているということです。
いずれの要素も、子供の将来には
間違いなく重要なものではありますが、
これでは結論が噛み合うわけがありません。
ということで、この件に対する私の見解は、
太郎くんは、男の子の友達にアメを2個ずつ、
女の子の友達にアメを3個ずつあげました。
女の子の友達は5人、
男の子の友達は6人いました。
太郎くんは男の子の友達に、
合計何個のアメをあげたでしょうか?
こういう問題を解かせればいい
ということになります。
これならば、登場した数字を使って、
適当に計算式を作っても間違うので、
正しい「計算」が必要になりますし、
そのためには文章の内容を把握する
「読解力」も必要になります。
(この問題を解くに当たって、
6×2=12を「不正解」とするなら、
それはただの思考停止の形式主義
と言えるわけですね。)
セールシーズン早々に
まったくBUYMAとは関係ない話題ですが、
実は今回取り上げた話も、突き詰めれば、
ビジネスの成果に関わってくる部分は大いにあります。
自分は本当に「読めて」いるのか?
今考えている「論点」は本当に正しいのか?
BUYMAにある程度特化した
テクニカルな知識だけでなく、
より本質的な考える力を支えるスキルも
あわせて高めていきたいところですね。
そのための「教材」は、
けっこう身近なところにあったりします。
ではではー。
P.S.
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下のメッセージフォームから随時受け付けております。
何か気になることがあれば、遠慮なくご連絡くださいね^^