それは本当に正しいんですか?(第161回)

※2014/4/3の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日のメルマガで、
ちょっとしたクイズを出しました。

【問題】次の9つの点すべてを通る4本の直線を一筆書きで引きなさい。

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正解はこちら。

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正解を見てしまえばなんてことはないのですが、
結局多くの人がこの問題をすぐに解けない理由は、
この9つの点を見た瞬間に「この形は四角形(正方形)だ」という
これまでの人生で培った先入観に支配されてしまうからです。

BUYMAにおいても、

・ライバルに価格で勝てる商品が見つかりません!

・この商品の買い付け先が見つけられません!

というような悩みをよくいただくのですが、
それも、偏見と呼んでもいいレベルの「先入観」によって、
「見えなくなっている」部分があることが原因です。

ということで、そういう
新しい視野、視点というものを身に付けることが
人とは違う成果を生み出す秘訣だということを
ぜひ頭に叩き込んでほしいと思うわけです。

しかし、「新しい視野、視点」というものが
なんでもかんでも有益かといえばそうではありません。

例えば、先日こんな話を聞きました。

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先日、ECの本を読んでいたときに、
「ライバルに勝つための策として値下げはすべきではない。」
という記述がありました。

「価格が安い」ということを重視するお客さんは、
他に安いところが出てくればそちらにすぐ行ってしまう。

そうではなくて、値下げしなくても
「この人から買いたい」と思ってもらえるような
付加価値を付けてやっていくことが重要だと。

それを読んで確かにそうだと思ったので、
これからはそれを重視しようと思います。

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ECというのは、eコマース、
要するにネットで一般消費者に
物を売るビジネスのことですね。

一見、物凄く的を射ているようですし、
ある意味ではこれは正しい意見です。

しかし、この場合のECが、
何をどこで売るのかということによって、
話は大きく違ってきます。

例えば、独自の商品を売るのであれば、
原価の安いものを仕入れてきて、そこに何か
付加価値を付けて高く売っていくことは可能でしょう。

あるいは、BUYMAのようなプラットフォームではなく、
独自のネットショップを作って売るのであれば、
似たような商品を扱っているライバルに対しても、
例えばショップのデザインなどで差別化が図れるので、
値段以外の部分で勝負していくことも多少現実味があります。

しかし、BUYMAは上のいずれでもありません。

基本的には、各ブランドの商品を転売しているだけです。

また、BUYMAで売るということは、
商品ページのデザインはみんな同じで、
そこで差別化するのは難しい。

じゃあ商品の写真や商品説明で
差別化出来るかといえば、出来なくはないですが、
労力に対して効果が見合わないと私は思います。

それまでの2倍よい商品説明を書くのは凄く大変ですが、
そうしたところで、それまでの2倍売れるようにはなりません。

その商品説明の上達に掛ける時間を、
より多くの買い付け先の開拓などに回して、
ライバルより1000円でも安く出品できたほうが
確実に成果は上がるようになります。

そもそもBUYMA自体が、
「海外で買い付けるので日本より安いですよ!」
という謳い文句でやっているので、
「どれだけ価格で優位に立てるか」ということから、
バイヤーは絶対に逃れることは出来ません。

もしかしたら何度か取引をしたお客さんは、
多少高くても自分のところから買ってくれるかもしれません。

しかしそれは、同じ商品を扱うライバルより、
せいぜい10%程度高いというレベルまででしょう。

そもそもそういうお客さんの数自体が多くはないので、
そこに期待していては、安定して利益を作ることは
難しいと考えます。

絶対にできないとは言いませんが、
特にバイヤー初心者の方こそ、
ライバルに勝てないときの「逃げ道」として、
そういう「それっぽい正論」に行ってしまいがちなので
ぜひ気を付けていただきたいと思います。

また、今回取り上げたような
「一見新しいように見える視点」というのも
本当にクセモノです。

そもそも、そういう新しい知見というのが
本当に正しいのか、自分の状況に適しているのか
必ず立ち止まって考えるクセを付けたいところですね。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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神は細部に宿る。(第151回)

※2014/3/23の記事です。

こんにちは、エスノです。

一昨日は体調不良で
久々にサボってしまいました…。

たまに元気じゃなくなると、
健康第一を痛感しますね。

そして昨日は、
何を書こうか迷っているうちに、
寝落ちしてしまいました。

書けるネタのストックはあるのですが、
「今まさに求められるネタ」というのが
しっくり来なくてウンウン唸っていました。

こういうメルマガとかブログを続けていると、
いただくお問い合わせのメールや
コンサル受講生とのやりとりから、
多くの人が「今」こういう話を欲している
という「空気感」を感じることが出来ます。

それにしっくり来るネタを出せない日は、
書く筆の進みが遅いですね。

結局のところ、成果を出すには、
その人本人に頑張ってもらうしかないのですが、
とは言え、私がなにか伝えることで、
その助けになれることはあると信じています。

引き続きお付き合いいただければ幸いです。

さて、先日書いた、
買い付け力を磨こうという話は
反響のメールをいつもより多くいただきました。

改めて読むと文章がイケてなかったのですが、
内容についてはピンとくる方が多かったようです。

ただ、中には、
「買い付け先を使い倒す」の例として挙げた、
決済通貨を一番為替レートが安いのに変更するとか、
あえて一度転送業者を経由するとか、
そういう小ワザはちゃんとやっているけど、
いまいち成果が伸びないというメールもありました。

これは何でなのかということを考えたのですが、
それはたぶんこういうことだと思います。

例えば、人気商品をリサーチする、
そしてその買い付け先が見つかる。

ライバルは数名いて、
おそらく同じ買い付け先だが、
とりあえずちょっとだけ最安値で出品する。

そして、あとは「放ったらかし」。

同じ要領でどんどん新しく出品していく。

このようにやっている人は、
特に出品数が数百以上とかなり多い人ほど
多いのではないかなと思います。

出品数が多いこと自体は
別に問題ではありません。

問題なのは、一度出品したあと、
ほとんど放ったらかしにしてしまうことです。

例えば、私の場合、
同じ商品を出品しているバイヤーの動向や
その商品の買い付け先でのクーポン情報など、
こういうのは毎日チェックしています。

今冬、私が出品した中で
最も売れた商品の販売数は50個を超えます。

その商品は誰もが知っているショップで買えたので
競合バイヤーも雨後の竹の子のように出現しました。

しかし、それらはすべて蹴散らし、
しかも最終的には独占的に販売する状況を作ったため、
ひとつあたり2万円の利益が出たこともありました。

まずはじめに、
最初から強烈な価格競争を仕掛け、
ひとつあたり3千円程度の利益で、
私の出品ページの人気順を一気に上げました。

そこで、他のバイヤーのやる気を挫きつつ、
人気順での上位表示とその商品を何個も扱っている
という実績を作ったわけです。

この間に他の買い付け先をいくつも探しながら
ちょうどセールが始まる時期でもあったので、
見つけた買い付け先は毎日チェックして、
そのタイミングを見逃さないように気を付けていました。

セールが始まった瞬間に、
その時点で在庫をごっそり確保して、
ライバルが買いつけ出来ないような状況を作ります。

しかしここで気を抜かず、
毎日ライバルバイヤーの動向をチェックしていると、
自分がその時点で把握している限りでは、
買い付けできない価格で販売しているバイヤーが
たまに出現したりします。

これはお客さんからのお問い合わせへの
返信で分かりますね。

そういうバイヤーさんが出てきたら、
その人と同じ買い付け先を開拓するために、
再度ショップの検索を頑張ります。

こういうことを繰り返していくうちに、
誰でも買い付け出来るショップから買い付けて、
合計50個以上を販売することが出来たわけです。

この商品は、そもそも初めから、
かなりヒットするのが分かっていた
特殊なアイテムではあります。

ただ、基本的にはどの商品でも
このようなチェックはけっこう細かくしていて、
価格を微妙に調整したりすることなどは日常茶飯事です。

もちろん、あまり細かく
一部の商品のことばかりにこだわると、
特に初心者の方は、出品数が伸びず、
行き詰まってしまう可能性が高いの注意してください。

ただ、ある程度実績があって、
バイヤーとしてそこそこ成果は出ているが
いまいち突き抜けられていない方というのは
今回のように特に一部の商品に力を入れてみると
いいかもしれません。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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受注が安定しない苦しみについて。(第135回)

※2014/3/5の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日のメルマガで、
返品による赤字在庫のリスクを避けるためにも
ちゃんと人気商品を選んでおくことは大事
とお伝えしましたが、まずその補足をちょっと。

これだけ書いておくと、
在庫になったら、なんでもかんでも
なんとか売り捌かなければいけない
というように聞こえるかもしれませんが、
もちろんそんなことはありません。

昨日紹介させていただいた方のように、
ショップに返品をするという選択肢も
当然あるわけです。

このときに、在庫となった商品が、
どのくらいの期間でいくらくらいなら売れるのか、
そしてそれに対して、ショップへの返送費と支払った関税額を考え、
在庫で販売するのがいいのか返品したほうがいいのか
ということを複合的に考えて判断する必要があります。

もちろん、ショップの返品受付期限もあるので、
その中で判断しなければいけません。

そういう部分も含めて、やはり
「多くの買い付け先に精通すること」
というのがとても重要であることが
お分かりいただけると思います。

ちなみに、
購入時に関税も支払うタイプのショップは、
返品が完了するとその分も返金されるケースもあります。

また、返品の送料は掛からないというショップも
けっこうありますので、そういう視点からも、
各ショップについて把握しておきたいところですね。

さて、昨日こんなメールをいただきました。

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エスノさん!

こんばんは!!

いつもアドバイスありがとうございます!!

先日メールで「段々売れるようになってきた」と書きましたが、

その途端、問い合わせ、受注とも、ピタッと止まってしまいました…。

消費税増税前で結構売れる時期だと思うんですが…。

お客様のニーズに合ってないんですかね?

迷いもあると思います。人気商品を見つけてもやはり価格で

勝負できないことが多々あるんで、ちょっと気持ちが凹み気味です。

出品数もあまり増えていません。

(後略)

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以前のメルマガで書いたように、
BUYMAを実践していく上では、
ほとんどの方が次のような苦しみに遭遇します。

・出品できない苦しみ

・受注しない苦しみ

・受注が安定しない苦しみ

・利益の出るアイテムが見つからない苦しみ

この方は、
初受注前から何度もメールをくださっていて、
初受注しない苦しみを抜けだしたあとは、
調子よくポンポンと何件か受注しました。

しかしその直後の今まさに、

「・受注が安定しない苦しみ」

に身悶えしている状態というわけです。

基本的に、これを解決するには、
しっかりリサーチして、買い付け先を探して、
と、当たり前のことを継続していくしかありません。

ただ、ひとつ気を付けたいのは、
アクセスも欲しいもの登録もそこそこあり、
ある程度人気になっていた商品が、
まったく音沙汰がなくなってしまった場合です。

こういうときには、やはり
競合のバイヤーが出現していないかは
チェックした方がいいですね。

もし競合のバイヤーが現れた場合は、
やはり価格を見直したり、あるいは、
在庫があるうちに買い付けてしまって、
相手が売れなくなってから悠々と販売するなど
なにか戦略を考えるべきです。

競合が出現しておらず、また
一日の全体のアクセス数なども変化していないならば、
そこはもう売れるのを待つしかありません。

むしろ、問い合わせの対応や、
買い付けや発送などの手間が掛からないため、
逆にどんどん出品が出来るチャンスだ、
というように考えてみると良いと思います。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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