環境が激変するときにまず気を付けたいこと。(第714回)

※2020/5/13の記事です。

こんにちは、エスノです。

先日のメルマガでお伝えした
持続化給付金の詳細ページのURLですが、
間違えて分かりづらいものを貼っておりました。

詳細は以下を参照してくださいませ。

https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-kyufukin.html

また、以下のよくある質問にもありますが、
持続化給付金は「課税対象」です。

Q15.持続化給付金は課税の対象となるのか。
https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-qa.html

この点も一応ご承知おきください。

さて、先日から、多少景気が悪くなろうが、
あるいは、BUYMAの総取扱高が減ろうが、
それはBUYMAの「事業をする場所としての魅力」が
大きく落ち込んでしまうほどではないということを
お伝えしてきました。

しかしながら、そうは言っても、
これまでと同じように市場が拡大する
ということではないわけです。

そういう環境の中で何をすべきなのか
というのは当然いろいろあるわけですが、
そのひとつに、

だからこそ特別なことではなく、
「BUYMAで利益を出す」ということについて、
より本質的な活動が継続して出来ているかどうか

という点があるように思います。

要するに、環境云々以前に、

自分が、やるべきことを
しっかりやれているのかどうか

が問われてくるということです。

環境が大きく変わりそうなときに、
焦ってウルトラC的な必殺技を求め、
仮初の安心を手に入れたくなるのが
人の業というものですが、それではダメです。

むしろこういうときこそ、原理原則に立ち返り、
基礎から丁寧に積み上げ直さないといけません。

そういう観点から、青木さんと
別の音声をまた収録してきました。

■エスノx青木対談音声
「新型コロナウイルスの影響を受けている今だからこそ
見直すべき最も重要なこととは」

※再生速度を1.25倍にしてどうぞ。

※収録したのは4月前半です。

いくら状況や環境が変化したからといって、
ただ我武者羅にやっても逆効果です。

まず自分の取り組み方を安定させて、
大事なことを確実に積み上げていくために
何よりも重要だと考えていることを取り上げてみました。

ぜひ参考にしてみてください。

ではではー。

P.S.

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今年BUYMAはどのくらい市場規模が減るのか計算してみた。(第713回)

※2020/5/9の記事です。

こんにちは、エスノです。

今月1日から持続化給付金という、
新型コロナの影響で売上が大きく
落ち込んだ事業者向けの給付金の
申請受付が開始しました。

個人事業主なら最大100万円、
法人なら最大200万円が給付されます。

新型コロナの影響によりと言いながら、
申請の条件の中に、それをしっかり
チェックできる項目や書類の提出はありません。

とりあえず、2020年のある月の売上が、
前年同月比で50%以上減少しているなら、
給付対象となる可能性が大いにあるので、
以下をチェックしてみましょう。

https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/kyufukin.pdf

上記概要はお役所仕事でとっつきづらいですが、
申請するために必要なものはかなりシンプルです。

ちなみに1日からの受付開始で、
昨日8日からもう給付されている
事業者もすでにあるようです。

さて、4月も終わって、なんとなく
実際のBUYMA全体の売上が分かってきました。

結論から言えば、やはり多少は落ちているようです。

具体的なパーセンテージはもちろん分かりませんが、
コンサル生の売上高とそのランキング順位を見ると、
前年対比でも、前月対比でもちょっと落ち着いた感じ
だったのが4月だろうなという感触です。

ただ、繰り返しお伝えしているように、
壊滅的な打撃とは程遠いのが現状ですね。

しかしながら、やはり長期的に見れば、
これからも多少マイナスの影響は出てくるでしょう。

それがどの程度のものなのかは、
現時点では神のみぞ知るなわけですが、
なんとなく雰囲気を掴んでもらうために、
以下のようなデータを使って話を進めたいと思います。

■新型コロナウイルス アパレル・化粧品市場に与える影響と採るべきアクション

https://rolandberger.tokyo/rolandberger-asset/uploads/2020/04/CGR-STUDY-COVID-19_summary.pdf

これはローランド・ベルガーという、
ドイツを本拠地とするヨーロッパ最大の
コンサルティングファームが発表した資料です。

この資料のp.20に、ラグジュアリーアパレル市場の、
2020年通年の売上予測が書かれています。

それによると、最悪のシナリオを想定した場合、
市場規模は約50%にスケールダウンするとされています。

これだけ見ると一大事という感じがしますが、
仮にこれをBUYMAに当てはめたとするとどうなるか
というのをちょっと考えてみましょう。

BUYMAの2020年1月期の総取扱高は
約530億円で、しかもかなりの成長市場です。

今年も普通にやっていれば10%くらいは
成長しただろうと決算発表資料にも書かれています。

(以下のp.42です)

https://enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2020/03/ir_20200316_2.pdf

したがって、仮に今期の総取扱高が
10%ちょっと伸びて約600億円になっていたとすれば、
最悪の場合、その50%、つまり、約300億円の
規模にまで落ち込んでしまうということになります。

おお、何ということでしょう。

しかしながら、これって、
上記決算資料のp.20にあるように、
2016年1月期と2017年1月期の
間くらいの規模感なんですよね。

これを、私のメルマガ読者さん向けに
すごく分かりやすくイメージしてもらうなら、
青木さんが月利288万円を達成したのが
2016年12月なので、そのくらいの成果は
超頑張れば出せる規模感だということです。

そして、これは「どんなに悪くなっても」
というシナリオの話です。

実際の肌感覚では、すでに現時点で、
そのシナリオからは良い方に外れている印象です。

もちろんこれらは全部仮想、
かつ、ざっくり計算上の話なので、
鵜呑みにしてほしいわけではないです。

先日配信した音声では、散々
情報をまず疑うという話をしていたのに、
数字の出どころがはっきりしないデータを
持ち出して話をしていたりすることに
多少疑問を持ちながら書いてもいます。

(資料の執筆責任者の経歴くらいは一応調べましたが)

ただ、とにかくイメージしてほしいのは、
BUYMA全体が商売が全くできないような
魅力のない市場になる可能性はほぼない
ということです。

そして、もし直近で
成果が思うように出せていないなら、
それはコロナや市場のせいではなく、
自分自身の活動内容の中に、
何かしら大きな要因があるということです。

ということで、引き続き目の前の
やるべきことに集中して取り組んでいきましょう。

ではではー。

P.S.

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「Stay (at) home」をやめよう。(第712回)

※2020/4/27の記事です。

こんにちは、エスノです。

来月上旬にはイタリアの商業制限が
緩和されていく見通しとの声明が出されたり、
net-a-porterの倉庫の営業も近日中に
再開予定だと連絡が来たり、欧米各地で、
少しずつ経済を戻そうという動きが見られています。

少しずつでも買い付けが
しやすい状況になってくれると、
私たちとしてはありがたい限りですが、
まだまだ予断を許さない状況には
変わりませんので、大局的に
最適な判断を待ちたいですね。

さて、前回のメルマガで、
青木さんとの対談音声の配信を
お知らせしました。

■エスノx青木対談音声
「コロナウイルスの影響でBUYMAは売れなくなっているのか?」

※再生速度を1.25倍にしてどうぞ。

音声の冒頭は、
青木さんをはじめ、私のコンサル生の
直近の具体的な受注状況も考慮して
直近のBUYMAの状況について、
お伝えしています。

基本的にBUYMAの市場が崩壊
みたいな極端な状況にはならない
というのが私の見解です。

ただ、局地的に売れ行きが鈍る
属性の商品というのはあると思います。

コンサル生を見ていても、
ちょっと今月調子が悪いなという人は、
自分の得意なスタイル、属性というのが
ある程度決まっているタイプの人で、
その得意な場所の売れ行きが鈍っている
という感じです。

逆に、いつもと変わらず売れている人、
あるいは、むしろ今月調子がいい人というのは、
とにかく「直近で売れている商品」に
しっかりフォーカスできています。

すごく当たり前の基本なのですが、
こういうときこそ原点に戻って、
売れている商品をライバルに対して
優位性を持って出品するということを
徹底していきたいですね。

そして音声後半では、様々な情報に対して、
どういうスタンスで接するのがいいのか
という話になりました。

今回のコロナに限らず、世の中には、
日々多種多様な情報が飛び交っています。

それらはまさに玉石混淆で、
その中からいかに有益な情報を
ちゃんと選別できるかが重要です。

その際に私は、

「誰が言ったか」

ではなく

「何が言われているか」

を重視していると音声で触れました。

今の世の中は特に、「誰が言ったか」
というのがすごく重視されがちです。

下手をすると、どんなデマや嘘でも、
影響力のある人が発言しただけで
それは本当のことにように扱われてしまいます。

逆に、どんなにまともなことを言っていても、
発信者の肩書がおかしいだけで、
その発言内容まで否定されてしまったりもします。

もちろん、発信者の情報というのは、
発信内容を精査する一つの材料にはなります。

しかし、どんな専門家の発信であっても、
それをそのまんま、まるっと「鵜呑み」
にしてしまうことはナンセンスです。

その発信された情報を「とっかかり」に、
自分の目で確かめ、自分の頭で考える。

自分の脳みそを他人に預けない。

そういうスタンスこそが、
なにかしらの情報に接するときに、
それを適切に活かせるかどうかの
分かれ目になります。

その文脈で私が今一番
良くないと思っているのが、

「Stay (at) home」

というスローガンです。

確かに感染症の原理上、そして、
このウイルスの特性上、家にいることは
その拡大を妨げることに繋がります。

なので、そのための方法としては、
間違いなく有効な手段の一つです。

しかし、現在、あらゆるメディアを通じ、
著名人、一般人問わずこのスローガンだけが
独り歩きしている状況は、明らかに

「すべての人」が「様々な情報」を、
きちんと「精査」した上で、
必要な施策だと「自らが納得して判断」
してのものではありません。

あのアーティストが歌っていたから。

あのニュースで言われていたから。

あの専門家が強調していたから。

明確に意識せずとも、
これらが「自粛」の判断をする上で、
大きな要素のひとつになっている。

その結果、感染拡大防止には
一定の効果を発揮しながらも、
一方で、自分の脳みそを、
他人に預けてしまっている人が
大量に発生してしまっています。

この標語の特に良くないところは、
思考停止を促しやすい内容、
そしてその言葉選びです。

優れたスローガンとは、かつて
スティーブ・ジョブズがアップルに
復帰した直後に打ち出された

「Think different」

のように、シンプルながら、
それを見た人が深く思考を巡らさざるを
得ないようなものだと考えます。

残念ながら「Stay (at) home」は、
それを見た人が、思考を止めるに
うってつけの内容、表現に
なってしまっています。

こういう短絡的なスローガンによって思考を
奪われると、人は次第に、自分たちが
「大勢、体制である」と認識し、引いては
「自分たちは正しい、正義だ」とさえ誤解します。

こうして生み出された典型的な「大衆」は、
体制下の圧力の発散先を求め攻撃的になって、
すでに世の中で話題になっているように、
様々な差別、偏見、迫害を生み出し、
それは世の中を、発端であるウイルスが
直接もたらす害以上の地獄に変えていきます。

なぜこういうスローガンが、
世の中に広まってしまうかと言えば、
それは「そのほうが楽」だからに
他なりません。

出来る限り自分の目で確かめ、
自分の頭で考えて結論を出すこと、
あるいは、それが及ばずに、
判断を保留にしておくことは、
人間の脳みそのそもそもの構造として、
しんどい作業、状態です。

そんな面倒な状況を選ぶくらいなら、
とりあえず悪くなさそうなものを、
深く検討せず採用して楽をしたいのが、
人間の脳みそに生理的に備わる性質です。

しかし、残念ながらこの反射的な態度が、
先述したような社会不安を生み出してしまう
同調圧力的なものの根源になってしまうことを
あらゆる人が自覚しなければいけないはずです。

繰り返しますが、「Stay (at) home」は、
間違いなく感染症拡大防止には有用で、
それ自体がダメだという話ではありません。

ただ、誰かの考えの表面を
鵜呑みにしてそうするのではなく、

「なぜ「Stay (at) home」なのか」

「「なぜ「Stay (at) home」なのか」という
原理を理解した上で、自分はどう振る舞うのか」

をちゃんと自分で考えた上で、
そうしなければいけないということです。

自分発信で行われた納得感のある判断なら、
他者への攻撃性を抑えることに繋がるでしょう。

もちろん、これは、
「Stay (at) home」についてだけではなく、
あらゆる場面で行われるべき所作だと思います。

ただ、それはとてもめんどくさい作業で、
人によっては、心身ともに、すごく
消耗することになるかもしれません。

なにせ「本当にこれは正しい判断なのか」
というのを毎分毎秒自分に問いかけ続け、
自分の中で意見を戦わせなければ、
納得感のある判断はできません。

自分の中での正しさ、進むべき方向が
常に定まらず揺蕩う中で日常生活を送るのは、
慣れないうちはなかなかしんどいことだと思います。

ただ、ブログのタイトルにもしているように、
私は「自分の人生の舵取りをする」というのは、
こういうややこしいことにちゃんと向き合って、
自分の態度を決めていくことそのものだと考えます。

そして、それこそが本当の意味での
「自由」につながるはずだと信じています。

願わくは、「Stay (at) home」に代わる
良いスローガンが生み出されるまでの間、
他人から自分の脳みそを取り返し、
安易な正しさに身を委ねる人が
一人でも減るといいなと思う今日この頃です。

ではではー。

P.S.

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