「何個売れていたら在庫を持っていいのか?」(第639回)

※2018/3/18の記事です。

こんにちは、エスノです。

先日も書いたんですが、
最近メルマガのバックナンバーを
ブログにちゃんと更新できています。

(今さら2016年8月頃の記事を
アップしていますが…笑)

今日はちょうど青木さんが初めて
月利200万円を超えたときの記事を更新しました。

http://steermylife.com/1679.html

何度か書いていますが、青木さんは
基本的にほぼすべて在庫販売です。

厳選した確実に売れる人気商品を、
これまで培ってきた「買い付け力」を基に
仕入れまくって、それをずっと売り続ける
という非常に理想的な販売体制を築き、
少ない手間で大きな成果を上げてきました。

ただこの記事では、「買い付け力」は
当然大事だけど、青木さんの成果を
支えるのはそれだけではなく、

「在庫販売スキルの高さ」

も大きな要因の一つだと書いています。

つまり、「買い付け」だけではなく、
「販売」することについても、かなり
高いスキルがあるということです。

もちろん、
本当に自分だけが出品している
超人気商品ばかりを、自分だけが
永続的に買い付けし続けられて、
しかもそういう商品が何種類もある
みたいな向かうところ敵なし状態なら、
それはもう「買い付け」だけで十分です。

しかしさすがにそこまで
無敵なわけではありません。

同じ商品を出品するライバルがいることが、
BUYMAでは前提になることが多いわけです。

その中でどうやって上手く販売していくのか
というのはとても重要なポイントになってきます。

販売が上手いというのは、
見通しの立て方が上手い
とも言い換えられます。

上の過去の記事でも書きましたが、
見通しを立てるには、

・どのくらいの期間に、

・いくらで、

・何個くらい売れたのか

というデータをまず集める必要があります。

その上で、ライバルがどのくらいいて、
おそらくこのあたりから買い付けていそうだから、
自分がこのくらいの価格で出品したら、
たぶんこんな感じで売れていくだろう
という流れで見通しを立てるわけです。

で、結構不思議なのが、よくいただく

「何個くらい売れていたら在庫を持っていいですか?」

という質問です。

ここまでの流れからすれば、
この不思議さを理解してもらえると思います。

在庫は「何個売れていたら持つ」のではなく、

「こういう風に今まで売れているから、
このくらいの金額なら、おそらく、
このくらいの期間で売れてくれるだろう」

ということを想定して、その条件の中で、
自分の得られるメリットがデメリットを
上回ると判断したときに持つものです。

たとえば、仮に週に10個売れていても、
自分が出品できる買い付け先からは
1,000円の利益しか取れないのであれば、
あえて商品を販売する必要はないかもしれません。

あるいは、もし3ヶ月に1回しか売れていなくても、
それがすでに2年以上続き、かつ、自分が
見つけた買い付け先であれば、利益が5万円なら
在庫を持ったほうがいいかもしれません。

商品の売れ行きだけではなく、
自分の資金繰り、ライバルの状況など、
在庫を持とうとしている商品を取り巻く
さまざまな要素があります。

その中で、
リスクを取った場合のリターンの大きさと、
もし売れ残ったときにどうするかを考えて
判断するわけですね。

今回の「在庫販売」の話に限らず、
あくまで“手段”の一つにしかすぎないのに、
ちゃんとその本質から理解しないと、
「こうすれば上手くいく」みたいな
短絡的な解答を求めがちになってしまう
という場面はかなりあります。

これまでのメルマガや
「BUYMA in REASON」でも
繰り返してお伝えしていることですが、
改めて気を付けてみてください。

ではではー。

P.S.

ご質問やご意見・ご感想は、
下のメッセージフォームから随時受け付けております。

何か気になることがあれば、遠慮なくご連絡くださいね^^

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BUYMAのポテンシャルとそれを引き出すための大前提(第638回)

※2018/3/16の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日はエニグモの決算発表でしたね。

■決算短信
http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2018/03/ir_20180315.pdf

■決算説明会資料
http://www.enigmo.co.jp/wp-content/uploads/2018/03/ir_20180315_3.pdf

有報(有価証券報告書)のアップは
来月末の株主総会あたりですが、
現時点で気になった点について簡単に。

まず取扱高については、
結局、前年比11.5%増でした。

第3四半期決算時点からは、
第4四半期で多少巻き返した
ということです。

(ファッションアイテムを扱う特性上当然ですね。)

第3四半期のときに書いたように、
さすがに前年対比「率」で見ると、
成長は落ち着いてきています。

ただ取扱高の絶対値で見れば、
約40億増えてますから、現時点で
出品者・販売者という立場の我々が
悲観するような話ではありません。

(そもそも10%成長しているのも、
それまでの異常な伸びと比較しなければ
けっこう立派だと思います。)

ただ、これも繰り返しですが、
経営陣には、いい加減溜め込んだ
現金40億円をしっかり使ってもらいたいです…。

決算資料の内容として、
気にしている人が多少いそうなデータとしては、

・ユーザー平均年齢:33歳

・男女比3:1

・スマホからの取引が約8割

というのがありますね。

(毎回掲載されているデータではありますが)

平均年齢は意外と高い感じもしますね。

男女比はやはり少しずつ男性が増えてきています。

ただ、会員登録している人全体なのか、
あるいはアクティブユーザーだけの
データなのか、というのが謎ではありますが。

あと初披露の情報としては、p.45の
「即時割引き下取りサービス」でしょうか。

過去にBUYMAで購入した商品を査定して、
新しく購入する商品から値引きするという
サービスのようです。

ZOZOにも同じようなサービスがありますね。

http://sell.zozo.jp/tradein/

BUYMAで言えば、
セリーヌ好きなお客さんが、
BUYMAで一度セリーヌを買って、
また新作欲しいなーと思ったら、
以前買ったセリーヌを下取りに出せば
割引してもらえるということです。

BUYMAで一度購入した経験が
そのまま次回購入の割引になるので、
お客さんの流出を防ぐことが出来る
という目的なわけですね。

ただ、下取りでどのくらい
値引きされるのか分からないので、
それ次第な感じはしますが…。

まあいろいろ書きましたが、
個人でそれなりに利益を出す
という前提で考えれば、現状でも
市場の大きさとしては十分です。

さらに言えば、BUYMAは、
その仕組みの特性上、あとから参入しても、
状況を比較的引っ繰り返しやすいです。

たとえば、以前も
メルマガで紹介したコンサル生Yさんは、
BUYMAを始めたのが昨年9月なので
ショッパーとしては後発と言っていいと思います。

しかし、今年の1月には月利60万、
さらに、売れにくいと言われている2月も、
結局月利70万円を超えて最高月利を更新しました。

ちなみに今月は、現時点で月利約48万です。

Yさんは、BUYMAを始める前に、
ご自身で別のビジネスの経験があったとか、
元からファッションにめっちゃ詳しかったとか、
そういうことはありませんでした。

つまりこれは、後発だろうがなんだろうが、
商売をする場所としては、ちゃんと力を付ければ、
このくらいの期間で、これくらいの成果は
ちゃんと出せるだけのポテンシャルがあるということです。

※あくまで「ちゃんと力を付ければ」ですが。

なかなかBUYMAの潜在的な可能性を
引き出し切れなくて悩んでいる方も多いと
思いますが、少なくとも、今いる場所が
そんなに大きく間違っているわけではない
というのはとても重要なことです。

そこから疑ってしまうと、それこそ、
地力を上げるために使うべきリソースを
余計な部分に割いてしまうことになります。

それが、成果を出すというところから
さらに自分を遠ざけてしまうというのは
改めて言うまでもないでしょう。

ではではー。

P.S.

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利益以上の価値を得るための視点を身に付ける(第637回)

※2018/3/14の記事です。

こんにちは、エスノです。

一昨日は名古屋、昨日は福岡で、
BUYMAアカデミアのワークショップを
行ってきました。

最近更新を頑張っている
ツイッターでは書いたのですが、
BUYMAアカデミアも今月で、
丸2周年を迎えています。

https://twitter.com/esno_biz/status/971697751997038592

個別コンサルとまったく同じ、
とまではいかなくても、もう少し多くの方に、
私がコンサルでお伝えしていることを、
その人の具体的な状況を見ながら
提供できる場を作りたい。

そんなところから、
ワークショップコンサルを主体として、
立ち上げたのがBUYMAアカデミア
というサービスです。

ワークショップコンサルというのは、
参加者の皆さんに一つの場所に集まってもらい、
そこでそれぞれご自身の作業をしてもらいつつ、
私が個別にコンサルをしに回っていくというものです。

ただ次第に、ワークショップで、
それぞれの目の前の問題を解決する
だけではなく、BUYMAを実践するにあたって
必要なすべてを揃える方向に変化していきました。

細かいテクニックを解説した動画を公開したり、
最近ではBUYMA BASIC STRATEGYセミナーという
BUYMAで効率よく利益を生み出すための、
基礎をつくるためのセミナーを開催しています。

ワークショップは、東京はもちろんのこと、
ほぼ毎月、名古屋、大阪、福岡でも開催
しているので、結構大変といえば大変です。

ただ、

「BUYMAを実践するすべてが揃っていて、
そこにいれば大事なことにだけ集中できる」

という環境が必要かと問われれば、
間違いなくYESです。

それであれば、とりあえずいろいろ後回しにして、
そういう場をまずは私が用意し続けようと考え、
気付いたら2年経過していました。

これからも必要なコンテンツや企画を
いろいろ付け加えつつ、参加者の方に
役に立つと言ってもらえ続けるように
細く長く続けていこうと思います。

なお、久しぶりに参加者を近々新規募集しますので、
興味がある方はぜひチェックしてくださいませ。

さて、今回は福岡のワークショップで、
Mさんをコンサルしていたときの話をば。

お客さんからある商品の
在庫確認の問い合わせを
いただいたMさん。

ワークショップ直前の問い合わせだったので、
その場で一緒に在庫がないか探したのですが、
残念ながらお客さんが希望するサイズの在庫は
もうどこにもありませんでした。

ただ、利益には結びつかなかったものの、
その過程で得られたものがひとつありました。

それは、今後出品する商品の
参考に出来るライバルが
複数見つかったということです。

仮に今回お客さんが希望していたサイズが、
靴でIT36だったとしましょう。

元々買い付け先として想定していたショップは、
セール価格ということもあり、もうIT37しか
在庫が残っていませんでした。

なので、他にIT36の在庫があって、
かつ、価格がそれなりに安いショップを
新しく探す必要があったわけです。

先程も書いたように、結果的に、
その条件に合致するショップは
見つかりませんでした。

しかし、買い付け先のヒントを求めて、
改めて同じ商品を、同じくらいの
かなり安い価格で出品している
他のライバルをチェックする中で、
ひとつ気付いたことがあったわけです。

それは、そのライバルがほぼ全員、
IT37のみを在庫ありにしていたということ。

これはつまり、このライバルたちが全員、
Mさんが把握していたショップを、同じく
買い付け先として想定している可能性が
かなり高いということです。

さらに言えば、このライバルたちは、
この買い付け先を普段から利用して
出品している可能性も大いにある
と言えるわけです。

買い付け先にひとつでも共通点があると、
そのショッパーの他の商品の買い付け先も
比較的見つけやすい傾向があります。

多くのショッパーは、出品時に
ある程度買い付け先の傾向が
偏るのが普通だからです。

・比較的見つけやすいオンラインの商品を中心に出品する人

・特別な割引を持つショップの商品を中心に出品する人

・海外買い付けパートナーに買ってもらう想定で選んだ商品を中心に出品する人

・海外のアウトレットの商品ばかりを出品する人

などなど。

多少いくつかのパターンを組み合わせてはいても、
それらを均等な割合で利用しているショッパーは
けして多くありません。

なので、買い付け先がひとつ共通すると、
その「よく利用する買い付けパターン」も
似ている可能性が出てくるわけです。

つまり、今回のケースでは、
今後このライバルたちの販売履歴を
リサーチすれば、その買い付け先が
比較的見つけやすいのではないかということです。

少なくとも、何の手がかりもない状態で
改めて0からリサーチを始めるよりは、

「販売履歴がある商品の、
価格で勝負できる買い付け先」

を見つけられる可能性は高いです。

もちろん可能性の話ではあるので、
そこで決めつけてしまってはいけません。

ちゃんと検証していく必要はあります。

話をまとめると、今回、
残念ながら目的に商品は見つけられず、
「利益」という一番分かりやすいリターン
は得られませんでした。

しかし、その過程で、
今後に繋がる材料を手に入れられた
ということには、大きな価値があります。

もしかしたら今後そうやって出品した商品が
今回取り逃した以上の利益をもたらす可能性は
けして小さくありません。

重要なのは、そういう視点を持ちながら
リサーチしていないと、この価値に
まったく気付くことがなく通り過ぎてしまう
ということです。

「転んでもただでは起きない」の精神で
常に「何か今後に繋がるものはないか」
というアンテナを張り巡らせながら
活動していきたいですね。

ではではー。

P.S.

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