「先入観」が利益を奪う。(第208回)

※2014/6/1の記事です。

こんにちは、エスノです。

本日24時で、私のBUYMA通信講座、
「BUYMAの予備校」の募集を締め切ります。

予想以上にお申込が殺到したので、
ご質問のメールをいただくペースが落ち着き次第、
また改めて募集したいと思いますが、
現時点での再募集時期は未定です。

私は、悩める多くのバイヤーにとって、
絶対に必要なものだと思ってこの講座を立ち上げました。

今の自分を変えたいと心の底から思っている方には、
必ずその力になれるものをお届けしますので、
ぜひ参加していただければと思います。

■「BUYMAの予備校」申込詳細

http://

※こちらはメルマガでのみ募集しました。
次回もメルマガでのみ募集しますが時期は未定です。

さて私は、どうすればもっと多くの人が
BUYMAですんなり稼げるようになるかと
いつもずっと考えています。

その際に、私自身と、そしてこれまで
それなりに近い距離で教えてきた方たちが
稼げるようになった道のりを思い返すわけです。

その結果思い当たることを、
あるときはすごく具体的に、またあるときは、
もう少し抽象度の高い表現でお伝えしています。

その多くの人が伸び悩む要因となっていることに
予備校の募集ページでも書いたのですが、

「ノウハウだけでは不十分である」

ということがあります。

もしかしたら誤解されているかもしれないのですが
これは「ノウハウはなくてもいい」もしくは
「それほど重要ではない」という意味ではありません。

「ノウハウだけでは不十分である」の真意は、

「ノウハウなんて持っていて当たり前」

ということです。

問題なのは「ノウハウをどう活かすか」
ということなのですが、それの妨げになっている
とても大きな要因の一つが「思い込み」や「先入観」です。

例えば、BUYMAを始めてすぐ、
あるブランドの人気商品をリサーチしていて、
ライバルに価格で勝てる買い付けが
何時間調べてもまったく見つけられなかった
という苦い経験をしたとします。

こういう経験をすると、
人は同じような苦しみを味わいたくないので、
似たような行動をなるべく避けるようになります。

実は、私で言えばこれは
Tory Burchというブランドです。

約3年前、私はバイヤーを始めてすぐ、
Tory Burchのバッグや財布を
とにかく何も考えず50個出品しました。

しかし、待てど暮らせど、
注文はおろかお問い合わせの1件も来ませんでした。

これは私の脳裏に嫌な記憶として
じっとりと貼り付いてしまっています。

おかげで、正直なところ、
今でもTory Burchは苦手意識が強いです。

そしてこの現象の怖いところは、
このTory Burchに似たようなブランドにも
知らぬ間に嫌な気持ちが伝染してしまうところです。

具体的に言えば、Tory Burchと属性の近い、
アメリカが発祥地で、出品数が多く、
また出品者に現地のバイヤーが多いブランド、
COACHやKate Spade、あるいはマイケル・コースや
マークバイマークジェイコブスなども、
Tory Burchの余波で苦手意識があります。

自分の中でこういうブランドは
「稼ぎにくいブランドだ」という先入観を
自分自ら作り出してしまうことで、
せっかくの稼ぐチャンスを減らしてしまう。

これは本当にもったいない。

しかし、こういう先入観を自分で取り除くことは
なかなかに骨の折れる作業です。

極端なことを言えば、自分の嫌いな食べ物を
ただ食べられるようになるだけではダメで、
「美味しいと感じながら」食べられるようにする
というような感覚に近い気がします。

そのためには、自分はその食べ物のどこが嫌いかを考え、
どうしたらその悪い部分を抑えることができるか考えるでしょうし、
また、どこかに少しでも良い部分がないかと探して、
少しでもその良さをもっと引き出すにはどうすればいいか
ということも考えるでしょう。

もちろん食事であれば、
他の美味しく感じられるものを食べればいいのですが、
BUYMAにおいては、その「他に美味しく感じられるもの」
というのが、大きく利益に貢献してくれるものでない場合、
どうにかしてこの先入観を取り払わなければ、
明るい未来は絶対に開けません。

多くのバイヤーがよく陥りがちな
「他に美味しく感じられるもの」の例として、
ASOSなどの低価格で人気があり、かつ
買い付け先が決まりきっているブランドがあります。

こういうブランドは、出品さえしまくれば
よほど変な商品説明を書くでもしない限り、
販売数はそこそこいくようになりますので、
「美味しいような気が」してしまいます。

やはり「売れる」ということは
利益が小さくても嬉しいものですから、
そこから中々抜け出せなくなるのです。

読んでいてドキッとする方もいるかもしれませんが
これは本当にたくさんの方に当てはまる傾向です。

そこから抜け出すには、
さっきのように、苦手な部分を分析し、
さらに良い部分を探し出すためにじっくり観察するという
ちょっと苦しい経験を乗り越えなければいけません。

これは本当に精神的には苦しいのですが、
乗り越えられると大きなリターンが得られます。

先々月からコンサルを受けてくださっている方が
昨日まさにそれを体現してくれました。

変な先入観を持たずにリサーチを続けた結果、
私も知らない、競合の少ない人気ブランドを
探し当てたのです。

こういうのがひとつあるだけでも
利益にはかなり貢献してくれますので、
もし苦手意識やその元となる先入観に心当たりがあれば
それを解消することを意識してほしいと思います。

もちろん、私も、多くの方が
先入観を持ちがちな部分は把握していますので
そこを解決できるような内容をこれからも書いていくつもりです。

なお、全然別の切り口で行動した結果、
たまたま突破口が開けるケースがあります。

しいたけが嫌いだった私は、
あるとき食べた鍋料理に入っていたしいたけが
びっくりするくらい美味しくて、それいらい
しいたけが好物の一つになりました笑

BUYMAで言えば、、
例えばタレントの愛用品をリサーチしていて、
見つかったのがたまたま苦手なブランドで、
それが上手く売れた結果、それまでの苦手意識が
一気に払拭されるような、そういう体験ですね。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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私は誰かに何かを教わったわけではないという事実。(第197回)

※2014/5/20の記事です。

こんにちは、エスノです。

先週体調を崩したのは
もう治ったかと思ったのですが、
昨日の夜からまた調子が悪いです。

どうも内臓がウイルス的な何かにやられたようで、
これはもしやポール(マッカートニー)と同じではないかと
世界的有名人との共通点を見つけ出して自分を慰める日々です。

ちなみにポールのご息女は、
あのステラ=マッカートニー。

BUYMAでもそこそこ人気で、梨花さんなど、
有名なモデルさんタレントさんに愛用者が多い
イギリスのあのブランドの創設者です。

私もけっこう得意なブランドで
これまでに何度も扱ったことがありますね。

いろんなショップで買い付けできるのがいいです。

ステラマッカートニーと言えば、
忘れられない思い出がひとつ。

バイヤーを始めて最初の夏に、
滝沢眞規子さんがブログで紹介したサンダルが
そこそこ人気になっていました。

このサンダルはカラー展開が多く、
これを探しまわるうちにステラの買い付け先に
かなり詳しくなったのも懐かしいですね。

さて、あるときそのサンダルが売れたのですが、
あいにくどこを探しても在庫切れ。

普通なら泣く泣くキャンセルですが、
諦めの悪い私は日本のステラの店舗に
在庫がないかを電話して確認してみました。

もちろん普通であれば、
国内価格はBUYMAでの販売価格より高いため、
買い付け対象としては話にならないのですが、
ちょうど日本もセールシーズンだったので、
なんとか安く買い付けできないかと連絡してみたわけです。

するとなんと、セールになっていたどころか
その割引率が定価の50%という大きなものだったので、
結局海外で買い付けるよりも安く仕入れられて、
より大きな利益にありつくことができました。

これはちょっと上手くいき過ぎた例ですが、
私は誰かから「国内の買い付け」という方法を
教えてもらったりしたわけではありません。

そもそもBUYMAバイヤーを、

「世界中(日本を含む)からお客さんの望む商品を安く買い付けられる人」

と定義していたので、可能性の一つとして
日本国内の在庫を検討するのは当たり前だったのです。

なお、この件から
「ステラはセールで国内外問わず半額になるものもある」
ということを学んだ結果、去年の夏には、
13万円の販売価格で、ひとつあたり利益6万円
という高利益を得ることにも成功しています。

これも誰かから教わったことではなく、
自分が気付いた知識を活用した結果です。

こんなことを言うと私のしていることを
そもそも根本から否定しているようですが、
私がやったことを全部真似しなければ、
上手くいかないわけではありません。

もちろん、参考にしてもらうと
もっと効率よく稼げると心底思って書いているのですが、
それだけに頼って、それをいかに上手くトレースするか
という発想だけでは、どこかで行き詰まると思います。

今自分が置かれている状況を分析して、
何が必要なのか、さらにそれを解決するには
どんなことをする必要があるのかということを
自分の頭で考え続けることをしてください。

それさえできれば、
たぶん間違いなく上手くいきます。

ちなみに、国内「直営店舗」での買い付けは
今現在も問題ありません。

実際に買付地を日本に設定しているバイヤーもいますし、
規約上は、楽天などの国内の「ECショップ」がダメ
としか明記されていません。

先日ある読者さんが
事務局にも直接確認してくださったのですが、
直営店での買い付けは問題無いとのことです。

ECショップだと誰でも買えるので、
そこから買い付けていることがバレたときに
クレームになってしまうけど、直営店であれば
遠方で買えない人もいるのでOKとか、
そういう理屈でしょうか。

これで何か大きく利益に貢献するわけではありませんが
ひとつモヤモヤは解消されるかもしれませんね。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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ふわっと考えていても、よくならない。(第195回)

※2014/5/18の記事です。

こんにちは、エスノです。

家の近所にタリーズコーヒーが新しく出来て
ますます地元から出かける機会を失っています。

窓が大きいので外の光がよく入り、
実に居心地が良いです。

しばらくは毎日入り浸らせてもらいましょう。

さて、ちょっとこんな会話をご覧ください。

A「売上が上がらなくて困っているのですが、
どんなブランドを扱えばいいでしょうか?」

B「売上げランキング1位のシャネルを扱えばいいと思いますよ」

A「いやいや、シャネルは買い付けが難しいので、
もっと他のブランドがいいんですけど…。」

B「『買い付けが難しい』というのは、
どういうことなのでしょうか?」

A「いやだから、オンラインで買い付けが出来ないから、
海外現地店舗で購入するしかないけど、現地での
買い付けを手伝ってくれる人は今はいないんですよ。」

B「なるほど、そういうことですね。
では同じように買い付けが難しいブランドを
他にも教えて下さい。」

A「あとは人気上位ブランドだと、PRADA、MIUMIU、
kate spade、Coach、HERMES、Christian Louboutin、
CELINEとかでしょうか」

B「それらは本当に『買い付け』が難しいのですか?」

A「どういう意味ですか?」

B「例えば、PRADAやMIUMIUは、アメリカのデパート、
saks fifth avenueなどで買い付けは出来るのでは?」

A「いや、確かに買うことは出来るんですけど、
ヨーロッパのブランドだから、アメリカで買うと
買い付け費用が高くなってしまうんですよ」

B「なるほど、ということは『買い付け』ではなく、
『ヨーロッパのバイヤーに価格で勝つ』のが
難しいということですね。」

A「そういうことですね。」

B「純粋に『買い付け』が難しいのは、
先ほどのブランドの中だとどれでしょうか?」

A「そういう意味で考えれば、HERMES、CELINEくらいですかね。
あとはヴィトンとゴヤールも難しいです。」

B「では、とりあえずそこは避けたほうが良さそうですね。
ちなみに、そもそもなぜ売上が上がらないのですか?」

A「なぜって…。それが分かれば苦労しません。」

B「販売個数が少ないのですか?それとも個数は売れても、
単価が安いために売上が上がらないのですか?」

A「単価も販売個数ももっと増やしたいですが、
特に問題なのは単価が安いことです。

低価格の2万円以下くらいの商品はそこそこ売れますが、
それ以上の価格の商品がほとんど売れません。」

B「なんで売れないのですか?」

A「いやだから、それが分かれば苦労しませんって」

B「あなたが出品しているのと同じものは、
他のバイヤーさんからは売れているのに、
ご自分からは売れていないのですか?」

A「いや、えっと、それは分からないですね…。
でも基本的には、他のバイヤーさんの
販売履歴で見つけた商品を出品しているので、
少なくても過去に1個は売れたことがある商品です。」

B「なるほど。じゃあもしかしたら、
それはマグレで1個だけ売れたのかもしれませんね。
ちなみに、販売個数以外にアクセス数とかほしいもの登録数は
ある程度数値が高い商品だったのでしょうか?」

A「マグレですか…。アクセスとかも
それなりにあるものを選んでいます。
少なくとも欲しいもの登録が2以上あるものを。」

B「その基準をもう少し高くしてみては。」

A「でもそれだとなかなか出品できるものが見つからず
出品数が少なくなってしまいます。」

B「出品数が少なくなるとダメなんですか?」

A「ダメに決まってます。売れている人は、
出品数が数百以上あるのが普通です。」

B「なぜ出品数が多いと売れるのですか?」

A「出品数が多いほうが、いろんな商品が
お客さんの目に留まるからに決っているじゃないですか。」

B「でも、あなたの出品している商品のうち、
出品しても売れていないものはたくさんありますよね?
それらを全部出品停止にしたとして、今売れている商品は
まったく売れなくなってしまうのですか?」

A「いやそれは…」

B「そもそも100出品以下で売れているバイヤーさんは
BUYMAにまったくいないのですか?」

A「いや、そんなことはないです…。」

B「具体的な反例があるなら、
『出品数が多くなければ売れない』
という命題は真ではありませんよね。」

A「はい」

B「別にあなたを困らせたいわけではなく、
『出品数も少ない方がいい』と言いたいわけでもありません。
ただ、出品数が多くなくても売れる可能性はある、
ということを言っているだけです。」

A「なるほど。」

B「売れない商品は、アクセスも伸びませんか?」

A「はい、その商品の真似をした
バイヤーさんの数値には遠く及びません。」

B「それはなぜですか?」

A「なぜって…。分かりません。」

B「同じカテゴリの商品が多すぎて埋もれていたり、
あるいは同じ商品の出品者が多すぎるかもしれませんね。」

A「なるほど、ちょっと確認してみます。」

はい、長々と書きましたが、
なんとなくAさんが生徒、Bさんが先生で
BUYMAの話をしているような感じですね。

この話自体は今適当に書いたので、
そんなに気にしなくてもいいのですが、
この「Aさん的な人」は、BUYMAに限らず
世の中にかなり多いです。

何をもって「Aさん的」と表現しているかというと、

「とにかく問題を抽象的にしか考えられていない」

ということを指してです。

「売上が上がらないのはなんでだろう??」
「買い付けが難しいブランドが多いから困るなあ」
という感じでふわっと考えていても、
そこから先にはなかなか進むことが出来ません。

この話で言えば、
そこにBさんが細かくツッコむことによって、
初めてAさんの問題が具体的になって、
次に何をすべきかということが
少し明確になって浮かび上がってきています。

なにかうまくいかないときには、

「どうしよう」「なんでだろう」

とふわっと考えるのではなく、
できるかぎり細かく具体的に考察しないと
絶対に解決策を導くことは出来ません。

ちなみに、あえてA、Bという
二人の人格を与えてこんな話を創作しましたが、
これは必ずしも二人いる必要はなくて、
一人の人間の頭のなかで考えることも可能です。

もし頭の中だけで考えると上手くいかないときは、
紙に書いて考えるのが良いです。

まずAさんとして書き出したことに対して、
今度はBとして考えていく作業を、
紙に書いて明文化しながら進めていくわけですね。

慣れていないとなかなか考えが進まなくて
本当に意味があるのかという感じになると思いますが、
なんとなーく頭で考えるより、
よほど意味のある思考が出来ます。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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