「モデリング」の大いなる欠点(第191回)

※2014/5/10の記事です。

こんにちは、エスノです。

コンサル受講生と話していると、
たまに「モデリング」という言葉を聞きます。

これは要するに、

すでに実績のあるバイヤーを参考に、
人気商品を効率よく出品していく

というようなことを意味しているようです。

例えば、あるバイヤーの販売履歴を見て、
すでに数件売れている商品を探し出し、
それを出品していく、というような感じですね。

特に、参考にする対象が、
自分と同じ環境である日本在住バイヤーの場合は、
売れたものすべてが真似できる可能性が高いです。

これは一見、本当に効率のよい方法な気がします。

すでに売れているものを選定していくことで、
リサーチの効率が上がることはもちろん、
自分と同じ環境のバイヤーを参考にすることで、
買い付け先が見つかる可能性も高まるわけです。

しかし、実はこれには大きな欠点があります。

それは、真似は真似でしかないということです。

例えば、仮に真似をする対象に選んだバイヤーが
取引実績は100~200件あるようなバイヤーだとします。

それだけ見るとそのバイヤーはちょっと良さそう、
もしくは参考にはなるかなという気がしますが、
そうは問屋がおろしません。

もしそのバイヤーさんが、比較的
価格帯低めのアイテムばかりを出品していた場合、
おそらく1商品あたりの利益はそこまで大きくありません。

しかし、そこをあまり意識せずに、
自分も同じように真似して出品してしまうと、
自分もすっかり薄利多売系バイヤーの仲間入りです。

低価格商品は、やはりそれなりに
売れやすくはあります。

そのため、一度そこで売れてしまうと、
同じようなブランドやカテゴリに、
そのあともなんとなく目が行ってしまいます。

別に薄利多売自体が悪いわけではありません。

薄利でもそれをたくさん売って、
トータルで大きな利益を出すことを
最初から自覚してやる分にはいいわけです。

(私はいろいろ手間が増えるのでやりませんが)

しかし、それを意識せず、
ただ売れているものを真似していくだけだと、
気付いたときには

「自分の幅が全く広がっていない」

という状況に陥りかねません。

先行者を参考にするのはいいのですが、
それをただまるっと真似するのではなく、
その「いいところ」を抽出して参考にしていくと
自分の幅を広げるのに大きく貢献してくれます。

出品商品を選ぶときに、
他のバイヤーの販売履歴を参考にしていて、かつ、
なんとなく同じような商品ばかり選んでしまっている
という自覚がある場合は、しっかり意識しながら、
それまであまりチェックしたことがないところを
リサーチしていくようにしましょう。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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一昨日、値上げしたら売れました。(第186回)

※2014/5/3の記事です。

こんにちは、エスノです。

ほしいもの登録はそれなりにあるのに、
7万円でずっと売れなかったものがありました。

しかし、一昨日8万円に値上げをしたところ、
昨日すぐにその価格で売れました。

他の地域はちょっと分からないのですが、
関東にお住まいの方には、その理由に
すぐ気付いていただきたいところです。

もちろん、値上げしても
いつかは売れる条件は揃っていました。

ただ、重要なのは一昨日というタイミングです。

なぜ7万円で売れなかったものが、
急に8万円でも売れたのか。

それは、一昨日から
気候が完全に夏に移り変わったからです。

気象学的にどうかは知りませんが、
体感としてはそう感じた方は多かったはずです。

この1万円高くても売れた商品はサンダルでした。

種明かししてしまえばとるに足らない話で、
要するに商品のシーズンが来たから、
多少高くなっても売れたというわけです。

というわけで、夏物はこれからが
本当に売れ出す季節です。

リサーチするときに
夏物を中心に考えるのも面白いでしょう。

ただ、この季節性に関連して

「いつまで売れるのか」

という点については常に意識する必要があります。

というのも、来月くらいから
夏のセールが本格的に始まるわけですが、
そのときに在庫を持ったほうがよい
という場面に遭遇することがあるはずです。

特にこの在庫を持つかどうか判断するときに、
この「いつまで売れるのか」というポイントを忘れて
勢いと思い切りで買い付けてしまうと、
下手をすれば不良在庫になりかねません。

人気的にも価格帯的にもいつかは売れるだろう
というアイテムでも、季節性を考慮しないと、
急にリスクの高い在庫になってしまいます。

ものすごく当たり前の話ですが、
在庫を持つときは意外と気持ちが前のめりになって、
正しく判断できなくなることがけっこうあるので、
本当に気を付けてほしいと思います。

在庫販売については、
また別の機会に詳しく書きますね。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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Google画像検索と面白いアプリの話。(第178回)

※2014/4/23の記事です。

こんにちは、エスノです。

ライバルバイヤーの買い付け先を調べるのに、
Googleの画像検索を利用している方も多いと思います。

shopstyleを利用してしらみ潰しに探すのもいいのですが、
画像検索を利用すると、ライバルの画像と同じショップを
一発で見つけられる可能性があるのがよいですね。

もちろん、そのライバルが、
実際にそのショップから買い付けているかは分かりません。

もしかしたら、画像だけ利用していて、
本当の買い付け先は別のショップかもしれません。

ただ、あまり見たことのない雰囲気の画像を見かけたとき、
画像検索を利用することで、自分が知らなかったショップを
発掘できたりすることはよくあると思います。

具体的な使い方はググっていただきたいのですが、
ポイントは、「加工されていない画像」を利用して
検索をすることです。

最近は商品画像を加工して、
自分のバイヤー名やブランドのロゴなどを
商品の周りに入れているバイヤーさんもけっこういます。

こういう加工された画像を利用すると、
画像検索がちゃんと機能しないので気を付けたいところです。

この機能がリリースされたときは、
かなり精度に問題があったのですが、
現在の検索精度はかなり高くなっています。

さすがGoogleというところなので、
もし今まであまり使ったことがなかった方は、
ぜひ試してみてくださいね。

さて、これにちょっと関連して、
先日面白いスマホアプリがリリースされました。

■あれどこの? がすぐわかる。写真に撮るだけで服のブランド名が判明

http://www.cafeglobe.com/2014/04/037467app_asap54.html

要するに、スマホのカメラで商品の写真を撮ると、
その商品が買えるショップを検索してくれるというアプリです。

例えば、
テレビでタレントさんが着ていた商品が
どこのブランドなのかなどの詳細を知りたいとき、
その映像をカメラで撮って検索をする
というような使い方を想定しているとのこと。

これだけ聞くと物凄く革命的ですが、
早速利用してみたところ、はっきり言って、
検索の精度がまだまだ理想には程遠いです笑

テレビの映像をキャプチャした解像度の低い画像ではなく、
オンラインショップのきれいな画像を利用して検索しても、
なかなか同じ商品を探し出してくれません。

また、検索結果として表示されるショップの候補も、
現時点ではそれほど目新しいところがない感じで、
shopstyleに掲載されているようなところがほとんど
という印象でした。

というわけで、コンセプトとしては
本当に素晴らしいのですが、今の時点では
少なくともバイヤーが買い付け先を見つけるのに
どのくらい有効かと言われれば、ちょっと微妙なレベルです。

しかし、Google画像検索の例もあるように、
こういうサービスはどんどん改善されていって、
気付いたときにはすごい精度になっていたりします。

気付いたときには周りはみんな使っていた
ということにならないように、常に頭の片隅で
今後の展開を意識しておきたいサービスですね。

ではではー。

★☆★ エスノ ★☆★

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