その価格は「実際に売れた価格」なのか。(第483回)

※2016/1/30の記事です。

こんにちは、エスノです。

昨日日銀から追加の金融緩和策として、
マイナス金利の導入が発表されました。

それを受けて為替市場は、
各通貨ともに一気に円安に
大きく動きました。

その後少し戻していますが、
いずれにせよ先週の円高の底の時点で、
現地買い付けできたのはラッキーだった
としか言い様がありません^^;

特にユーロ/円、ポンド/円は
上にも下にも動きやすい環境が
ずっと続いていますから、
出品価格のチェックは
こまめにしたいところですね。

さて、先日のメルマガで、

「人気順が上位だからと言って、
売れる可能性が高いとは絶対に言えない」

ということをお伝えしました。

人気順で上位にいる商品は、
ぱっと見ると、アクセス数や
ほしいもの登録数が多く、
「売れる可能性」も高いように
見えてしまいます。

ただ、そこで一歩突っ込んで
販売履歴までちゃんと調べてみると、
意外と実際には売れていない
ということもけっこうあります。

特に人気のブランドだと、
その傾向がより強いので、
特に在庫を持つときなどは
注意しないといけません。

そして今回は、
前回に付随する話です。

今、人気順で上位にいる商品が、
その出品者の販売履歴にも表示されていて、
間違いなく実際に売れたことがある
と分かったとします。

そして、自分がその出品者の表示価格より
安く買い付けが出来るショップを見つけたとします。

しかし、実は、ここでもひとつ
気を付けるべきことがあります。

それは、

「人気順で上位の商品の『現在の価格』が、
『実際に売れた価格』かどうかは分からない」

ということです。

ライバルの現在の出品価格に
勝てる価格で出品できたとしても、
それが売れる金額かどうかは分かりません。

なぜなら、価格は、
出品者が常に変更することができるからです。

たとえば、元々買い付けをしていた
価格の安いショップの在庫が売り切れ、
仕方なく価格の高い別のショップから
出品し続けていたりすることがあります。

具体的に言えば、当初
5万円の買い付けで6万円で販売していて、
それが在庫切れになったために、ほかの
6万円で買い付けできるショップから、
7万円で出品し続けているような状況です。

売れる可能性はかなり下がりますが、
それでも出品を取り下げるよりはマシ
ということですね。

あるいは、私もよくやるのですが、
特に在庫を複数持っている商品などは、
その商品が売れたあと、
価格を上げてしまうことが多いです。

なぜそんなことをするかというと、
売れれば人気順が上がるので、
基本的にはアクセスは集めやすくなります。

そうなれば、お客さんに対して、
価格を一番の訴求要素にせずとも
「手元に在庫あり」ということで、
多少高く買ってもらえる可能性が高まるので、
当初より価格を上げて少し利益を上乗せしようと
目論んでいるわけです。

これが、

「人気順で上位の商品の『現在の価格』が、
『実際に売れた価格』かどうかは分からない」

という言葉の背景にある現象です。

これも特に気を付けなければいけないのは、
やはり在庫を持つときです。

要するに、人気順で上位の商品の
「現在の価格」だけ見て在庫を持つかどうかを判断する
ということは、前回の内容との合わせ技で
かなりリスクが高いと言えます。

じゃあどうすればいいかいうと、
これは結局、ライバルを日々よく観察して、
出来るだけタイムリーに「いくらで売れたか」を
把握するようにするしかありません。

商品が売れたかどうかというのは、
各ブランドの「最近売れたアイテム」に
出現するか、その商品の人気順が
一気に上るか、あるいは、販売個数が
1つ減ったかなどで分かります。

ただいずれにしても、
そもそもいくらで出品していたのか、
人気順でどのあたりに位置していたのか、
あるいは、販売個数を、そもそも
何個に設定していたのか、などが
把握できていないと比較しようがありません。

そういう数値なり状況なりを把握するには、
「日々観察する」しかないわけですね。

あるいは、実験的に、
自分で出品してみて検証する
というのも有効です。

なにせ、自分が出品していれば、
いくらで出品していて、アクセスは
どのくらいの期間でいくらくらい集まって、
ブランド内ではどんな人気順なのか、
というのが全部確実に調べられますので。

「自分は在庫を持たないから関係ない」
と思う方もいるかもしれませんが、
実際に在庫を持つかどうかにかかわらず
着眼点としては重要なポイントなので、
ぜひ意識してみて欲しいと思います。

ではではー。

P.S.

ご質問やご意見・ご感想は、
下のメッセージフォームから随時受け付けております。

何か気になることがあれば、遠慮なくご連絡くださいね^^

  メッセージはこちらから

人気順で上位の商品の人気は信用出来ない。(第482回)

フィレンツェのFENDI

※2016/1/22の記事です。

こんにちは、エスノです。

イタリアから帰国する飛行機の中で
このメルマガを書いております。

結局海外滞在中は意外と時間なく
メルマガ書けないのはいつものことですね…。

ちなみに帰りの飛行機が勝手に変更されていて、
KML航空アムステルダム経由便のはずが、
なぜかアリタリア航空ローマ経由便に笑

ちょっと焦りましたが、
ローマの空港内は免税店が多く、
最後にさらに買い足すことができて、
むしろ結果オーライという感じでした^^

買い付け旅行の道中の様子は、
twitterでちょっとアップしているので、
よかったらご覧くださいませ。

https://twitter.com/esno_biz

遅れに遅れている、
メルマガバックナンバーの更新も
ツイッターでお知らせしてます。

さて、今回の現地買い付けで、
改めて思ったことがあります。

それは、

「人気順が上位だからと言って、
売れる可能性が高いとは絶対に言えない」

ということです。

すでに何度もお伝えしていますが、
商品の人気順には、販売数だけでなく、
アクセス数やほしいもの登録数も
大きな影響を与えます。

そのため、実際に売れていなくても、
何らかの理由で上記の数値が多ければ、
人気順では簡単に上位表示されます。

これが、そもそも
人気順で上位表示されやすい
プレミアムパーソナルショッパーの
出品であればなおさらです。

何言ってるんですか!

アクセス数が多ければ、
詳しく見たい人がいるってことだし、
ほしいもの登録数が多ければ、
ほしい人が多いに決まってる、
つまり、いずれも商品の人気を
ちゃんと表してるに決まってるでしょ!

という意見も、
もしかしたらあるかもしれません。

もちろんそれはその通りです。

ですが、例えば、商品画像が
他の出品者に比べて目を引けば、
必要以上にアクセスは伸びるでしょう。

あるいは、特にハイブランドでは

「実際には簡単には手が出ないけど、
いつかは買えたら良いなあ」

というスタンスで押されるほしいもの登録も
あったりするわけです。

そういうことを考えると、
アクセス数とかほしいもの登録数は
参考になる側面は認めつつも、

「ある程度疑いながら判断材料にすべき」

という見解のほうが無難だということです。

「実際に売れた数」以上に、商品の人気を
確かめられる要素はないわけですから、
それがBUYMA内で確認できる以上は、
それを重要視したほうがよいということでもあります。

基本中の基本ではありますが、
うっかりするとリサーチで楽をしたくて、
「ただ人気順で上位なだけの商品」
を選んでしまいかねないので
気を付けたいところですね。

ではではー。

P.S.

ご質問やご意見・ご感想は、
下のメッセージフォームから随時受け付けております。

何か気になることがあれば、遠慮なくご連絡くださいね^^

  メッセージはこちらから

買い付けパートナーは必要か?(第481回)

※2016/1/18の記事です。

こんにちは、エスノです。

これからイタリア行ってきます。

昨日までpitti uomoという、
メンズファッションブランドの展示会が
フィレンツェにて行われていたので、
その影響が現地直営店やアウトレットの
在庫にどう出ているのか気になるところです。

まあ気にしてもしょうがないので、
行ってみるしかないんですけどね^^;

さて、先日
「BUYMAの予備校」を元に、
ショッパー活動に取り組んでいる
Kさんという方からメールで質問をいただきました。

Kさんは本当にまだ
BUYMAを始めたばかりで、
初出品にどんな商品を出すべきかとか、
価格計算は本当にあっているのかとか、
自分も5年前は同じところで躓いたなあ
という悩みをぶつけてきてくれます。

こういう質問をもらうと、
当時を懐かしく思い出すと同時に、
今も同じように悩む人がいるんだ
ということが改めてはっきりと分かり、
「自分がどんな記事を書くべきか」
という指針になります。

やはり長いことメルマガを書いていると、
「今」読者さんの多くが悩んでいること、
「今」読者さんの多くに役に立てること、
の判断基準が「独り善がり」になったりしがちです。

早い話が「メルマガのネタがもらえる」
という意味でも、こういう質問は大歓迎だ
ということが言いたいわけです。

で、そういう質問たちの中で
「やっぱりそう思ってしまうよね」
というものがあったので、その回答と
合わせてメルマガでも共有したいと思います。

(以下引用)
===================================

ふとした疑問なのですが、
バイヤーさんを色々拝見していると、
バイヤーとしての経験値に関係なく、
「海外に買い付けのパートナーがいる」
という方が多いように思いました。

例えば、私のようにパートナーが居なくとも
勝負していけるだけの商材がまだまだ多くあるのでしょうか。
(価格や日本配送不可で負けてしまうことを心配)

また、国内に居ながらそのようなパートナーを
見つける術があるのでしょうか。

(エスノさんは買い付けパートナーいらっしゃいますか?)

===================================
(引用終わり)

まず最後の質問から回答すると、
以前から書いている通り、私には
買い付けのパートナーさんはいません。

なぜいないかといえば、

・いることのメリットとデメリット

を比較したときに、私にとっては
デメリットのほうが大きい
と判断しているからです。

要するに、私のスタイルで
利益を上げていくために、
海外在住の買い付けパートナーは
必要がないということです。

なぜか。

確かに買い付けパートナーがいれば、
なんとなく良さそうな気がします。

(実際私もBUYMAを始めたときは、
そう思っていました。)

しかし、当初あやふやだった
買い付けの知識が明確になった結果、

「海外現地買い付けは良いことばかりじゃない」

ということが分かったわけです。

まず、多くの方が
思い違いをしているのですが、
買い付けパートナーがいることによって、
価格面でのメリットはほぼありません。

「現地で買い付ける」ということは、
「現地の消費税を支払う必要がある」
ということです。

アメリカであればパートナーが
居住する州の州税が掛かりますし、
ヨーロッパであれば、約20%分の
VAT(付加価値税)が掛かります。

日本に直送すれば、
それらは基本的には掛かりません。

例えば、1200ユーロの
サンローランのバッグを現地で買うと、
商品代金1200ユーロが、
そのままコストになります。

しかし、もしその商品を
日本に直送してくれるショップで買えれば、
20%分のVATが引かれるので、
商品代金は1000ユーロで済むわけです。

つまり、現地で買うのと
日本に直送するのとでは、
200ユーロ=約26,000円ほどの
価格差が生まれてしまいます。

なお、買い付けパートナーから
日本に送ってもらう際に、
個人的な贈り物扱いということで、
関税が掛からないようにしている
というケースもあると思います。

※もちろんこれは脱税に当たり、
そういう方法を推奨しているわけではありません。

あくまでそういう可能性があるということです。

ショップから日本に送ってもらうときは
関税・消費税は必ず掛かるものなので、
そこで価格の優位性が生まれるのでは?
と思うかもしれません。

ただその場合でも、計算すれば分かりますが、
直送して関税・消費税を支払った場合とほとんど変わりません。

安くならないのは、関税率の高い
革靴カテゴリの商品だけですね。

この部分においては、
確かに現地買い付けのほうが
基本的には価格で優位に立てるでしょう。

しかし、これはかなり狭い範囲の話で、
汎用性が少し低いですし、何よりそもそも
脱税行為なので、長期的に真っ当に
利益を出すことは出来ません。

こう考えると、
「買い付けパートナーの優位性」
というのは、実は、

そのパートナーの人しか買えない
商品を買い付けられる場合にだけ発揮される

ということが分かります。

例えば、オンライン販売を
ほぼやっていないシャネルやゴヤールなどの
特定のブランドだったり、あるいは、
人気すぎてオンラインではどのショップでも完売で、
現地の直営店の店舗にしかもう在庫がないような商品
ということです。

後者の例としては、例えば、
PRADAのCANAPAバッグが該当しますね。

プラダ自体もオンラインでは
あまり売っていないブランドですが、
その中の人気商品となればなおさらです。

こういう商品を何種類か把握しておいて、
常に買い付けられる体制が取れるのであれば、
けっこう有利な条件で活動できると思います。

しかし、これはこれでけっこう問題があります。

まず、海外送金の問題。

基本的に買い付けパートナーには、
デポジットとして先にいくらか渡しておく
というのが一般的だと思います。

つまり、そもそも資金がある程度必要です。

もちろんpaypalで送金すれば、
多少支払いまで猶予が生まれますが、
今度は送金手数料の問題が出て来ます。

また、ある程度仕事を、
継続して依頼できるのか
という問題もあります。

パートナーさんだって
報酬を得たくて仕事を請け負うのですから、
依頼が全然無ければ自然と離れてしまいます。

暇で暇で仕方ない、
たまのオーダーで全然いい
という方もいると思いますが、
それは多数派ではありません。

そして最後に、パートナーさん自身が、
BUYMAを初めてしまう可能性があるという問題。

これはもうそのままですね。

まとめると、現地でしか買えない人気商品
というのがそれなりに把握できている人で、
資金に多少余裕があって、安定して仕事を
依頼できて、なおかつ独立されないような
抜群の信頼関係を築けるならば、
それなりの優位性を生み出せると思います。

ということで、私は買い付けパートナーを
確保せずとも、現地にすでに存在している
転送業者さんを上手く活用すれば十分だ
と判断しています。

実際に、昨日お伝えした、
12月には月利114万円稼いだ
元コンサル生のAさんをはじめ、
同じく12月に70万円を超えた
元コンサル生Tさん、あるいは
自身過去最高の35万円を達成した
現役コンサル生Yさんなどなど、
私のコンサル生で大きく成果を
出している人はいますが、
買い付けパートナーに依存して
それを達成している方は一人もいません。

(ちなみにいずれの方の実績も、
他のプラットフォームは含まず、
純粋にBUYMAだけで、です。)

買い付けパートナーさんによる
メリットももちろんあるのですが、
それは割と限定的です。

そもそもそれを活かすには、
結局人気商品が分からないと
あまり意味がありません。

個人的には、まずはBUYMAの中で
人気商品をたくさん見て、それの
オンラインでの買い付け先を探す
という作業を積み上げたほうが、
最終的には良い成果が生まれると思います。

(自分が現地に行って、利益の
取れる商品を買い付けたりもできますね)

ということで、イタリア行ってきます!

ではではー。

P.S.

ご質問やご意見・ご感想は、
下のメッセージフォームから随時受け付けております。

何か気になることがあれば、遠慮なくご連絡くださいね^^

  メッセージはこちらから